製薬協・畑中会長が「新薬の評価見直し」を強調し、「記者泣かせ」を返上!!

 

 みなさん、お元気ですか?

窓を開けるだけで心地よい空気が部屋に入る。冷房も暖房も要らない。Tシャツ1枚で、どこにでも行ける。梅雨の前に、年に一度だけやってくる。1週間あるか、ないか。春とも言えず夏とも言えない。どっちつかずの肌感覚が、とても素晴らしい。私が一番好きな時期です。

 

さて先週5月25日(木)毎年恒例の日本製薬工業協会会長記者会見が開かれ、畑中好彦会長(アステラス製薬社長)が製薬協の今後の取り組みについてプレゼンテーションしました。畑中会長と言えば、業界内でも「勤勉」「実直」で有名。アステラスの快進撃を指揮する名経営者ですが、公的な発言は、どこに行っても手堅過ぎるほど、手堅い。だから記事にするのが大変、難しい。いわゆる「記者泣かせ」な、お方です。しかし、この日の会見では、薬価制度(医療保険で支払う医薬品の価格を決める制度)の改革について、かなり踏み込んだ発言をされました。

前回、このブログで書いた、いわゆる原価計算方式について「新薬のイノベーションを評価するには適切ではない」と強調、製薬協として新制度を提案する姿勢を表明したのです。「似たような薬がない新薬は、原価や営業利益の積み上げではなく、他の治療法などと比較して、どれだけ社会的な便益をもたらすかを考慮して、価格をつけるべきだ」と述べ、既存制度を根本的に改める必要性を訴えました。

現在、製薬協で具体案を構築中。近く公表される模様です。議論の舞台である中央社会保険医療協議会で、年末まで、後2回、業界が意見を述べる機会があります。「いましっかり議論をしておくことは、我々、業界にとって大いにアドバンテージがある」と畑中会長(懇親会にて)。どこまで説得力のある提案をまとめ得るか。注目です。

 

写真は畑中会長(右)と日本製薬団体連合会の多田正世会長(大日本住友製薬社長)。それでは皆さん!!素敵な一週間をお過ごしください。

 

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