エーザイの内藤CEOが毎年恒例「トークライブ」で抗がん剤、認知症領域事業を語る

みなさんお元気ですか?昼夜の寒暖差が激しく、外出時に何を着ていくか?迷ってしまう今日この頃ですね。

先週、このブログで、東日本大災害に関して、現地で何が起こり、今後、どうなっていくのか?大事なのは科学的なデータの蓄積、追及、分析ではないかと書きました。その観点から、月刊・世界4月号(岩波書店)の特集「東北の未来のために」は非常に読みごたえがありました。中でも、ジャーナリスト、白石草氏による小児甲状腺がんに関するレポートは秀逸です。製薬業界の皆様にも是非、ご一読をお勧めします。

さて少し時間が経ってしまいましたが、毎年恒例のエーザイ、内藤晴夫代表執行CEOのトークライブが3月8日に開かれました。同社が毎年開催する記者懇談会のことです。夕方から開始でしたが、この日は午後13時から、米メルクとの戦略提携について緊急記者会見があったので、内藤氏の登壇は緊急会見、記者懇談会の2本立てでした。にもかかわらず終始スタンディングトーク。所狭しと右へ左へ、前に後ろに動き、身振り手振りを交えながら自社の現状と明日を伝える「内藤節」に揺るぎはありませんでした。翌9日には、証券アナリストを対象にしたインフォメーションミーティングが控えていましたが、その後の懇談会も、記者に囲まれ、最後まで質問に応えてくれました。

今回のライブのポイントは①メルクとの提携による抗がん剤事業強化②バイオジェンとの提携によるアルツハイマー型認知症(AD)の進展③患者、家族を自治体、他企業とともに支える「エーザイ認知症プラットホーム」ーー3点でした。それぞれ掘り下げた内容は、今後、取材・執筆させていただきたいと考えております。

  画期的医薬品の研究開発は年々、ハードルが高くなり、より精密かつスピィーディーな経営判断が求められています。国家財政論を背景にした業界全体への風当たりも強まっています。そうした中、日本の製薬企業は次第に、内にうちにこもるようになり、外部に対しては、あらかじめ決められた枠をはみ出さないマシン(機械)のような振る舞いをする経営トップが増えてしまいました。それでいいのなら、製薬企業のトップこそ、将来、人工知能(AI)に置き換えるべきでしょう。自らが、自らの言葉で経営哲学や、研究開発中の候補品、事業への思いを語る。他業界では当たり前のことですが、製薬企業はそんな当たり前なことにさえ慎重になり、尻込みをしているのです。

エーザイの新薬開発、事業、収益が今後、どうなっていくか?ジャーナリストとして、今後もシビアに追っていきます。ただ、どんどんマシン化する傾向のある製薬企業トップの中にあって、内藤CEOは、経営戦略と研究開発、社会貢献と収益を同時一体的に、自らの言葉で、自らの思いをもって外部に発信することができる数少ない経営者のひとりであるのは間違いありません。いわゆるコーポレートコミュニケーションは、トップの発信力があってはじめて成り立つ戦略だと考えます。トップの発信力の弱体化がさらに進めば、製薬企業、業界への締め付けは、今後ますます厳しくなるでしょう。

  写真は懇談会で熱弁を奮う内藤CEO。動きが速く二枚目はブレてしまいました(苦笑)。それでは皆さん、素敵な一週間をお過ごしください。

 

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