抗生物質の適正使用、安定供給は「厚労省の政策課題」でもある!!

 みなさん、お元気ですか?今週は、そぼ降る雨でスタート。といって明日は、またすごく暑くなるらしい。気温、湿度の変動激しきこの季節、お体にお気を付けください。

 さて、ここに来て、なお後発医薬品の出荷調整(一部医療機関への供給停止)が問題になっています。使用促進で現場ニーズが急増、後発メーカーの製造が追いつかないというケースが多いようです。しかし、ペニシリン系配合注射剤スルバクタム/アンピシリンの出荷調整は、ちょっと違う側面もあり、極めて深刻です【RISFAX18年6月8日号参照】。後発品のみならず先発品も不足しているからです。後発品は6社近く出していたんですが、昨年秋以降、次々に供給停止に。。。近くMeijiSeikaファルマだけになる見通しです。しかし、同社の工場もすでにフル稼働で、現場ニーズに間に合わない。後発品に市場を食われ、そろそろ撤退かと見られた先発品ユナシン(ファイザー)も増産しなければならないでしょう。ユナシンはG1品目(すでに80%以上後発品にシェアを奪われている長期収載品=メーカーの意思で撤退が認められる)なので、ファイザーは、やめようとしていたかもしれません。が、「やめたいです」なんて、言い出せる状況ではなくなってしまいました。

 後発品が出荷調整に陥った責任は、一義的にメーカーにあるのは確かです。しかし、スルバクタム/アンピシリンの場合、現場ニーズが急増した背景には、使用促進策ではなく、薬剤耐性(AMR)対策があります。抗生物質の不適切な使用で、AMRが世界的に問題となり、各国政府が対策に乗り出しました。日本でも厚労省がアクションプランを作成、学会も新たな使用ガイドラインを作り、スルバクタム/アンピシリンを肺炎(入院)第1選択薬にしたのです。AMRのアクションプランには、厚労省の取り組むべき課題として「抗生物質の使用量の継続的な監視」が明記されています。スルバクタム/アンピシリン後発品の供給停止は昨年秋頃から、現在まで段階的に起こった現象です。ある程度、時間があったわけです。厚労省は、こんなにひどい状況に現場が追い込まれるまで何も手を打たなかったのでしょうか?例えば、メーカーから原因や供給再開の目処を聴取するとか、他のメーカーに、増産を打診するとか。やっていたのでしょうか?今回のケースは、通常の供給調整とは違います。厚労省も「メーカーは怪しからん!!!早く何とかしろ!!」と言っているだけでは済まないです。

 写真は先ごろ開かれた日本ジェネリック製薬協会(GE薬協)の懇談会で。右から日本製薬団体連合会の手代木功会長、GE薬協の澤井光郎会長、吉田逸郎前会長(現副会長)。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください。

 

 

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