アルツハイマー治療薬の開発は、今後もβアミロイド仮説で突き進んでいいのか?!

  みなさんお元気ですか?ふとした瞬間、春の香りをキャッチできたりする今日この頃です。しかし、夜になると、急激に冷えたりするので、十分ご注意を!!!

  さてエーザイがバイオジェンと共同で進めていたアルツハイマー型治療薬の開発を中止しました。第3者のモニタリング委員会から「これ以上試験を継続しても効果を証明することはできない」と指摘され、断念しました。今回開発中止となった新薬(アディカヌマブ)は、βアミロイドの蓄積を阻止することによって発症や進行を止めようとするものでした。しかし、残念な結果となりました。

  βアミロイド仮説に基づく、アルツハイマー型治療薬の研究開発はことごとく失敗しています。12年夏、米ファイザーが軽・中度患者を対象にしたバピネオズマブの第Ⅲ相試験で主要評価項目を達成できず、開発を断念。14年12月、スイス・ロシュも、健常者と認知症の中間にある軽度認知障害(MCI)を対象とするガンテネルマブの第Ⅲ相がうまくいかずに中止、さらに16年12月、米イーライリリーが軽度患者を対象とするソラネズマブの第Ⅲ相に失敗、「承認申請しない予定」と発表しました。

  アミロイドβの産生を抑制するBACE阻害薬もハードルは高いです。17年2月、トップ集団にいた米メルクのバルベセスタットが外部の委員会から「これ以上、試験を続けても有効性が認められる可能性はない」と勧告を受け、軽・中度患者対象の第Ⅱ/Ⅲ相試験を中止しています。

  アディカヌマブの開発中止を受け、バイオジャンのCEOは「ニューロサイエンス(神経科学)に関する知見の進展の必要性を再認識しました」と述べています。まさにその通りで、βアミロイド仮説事態が本当に間違っていないのか?βアミロイド以外の因子との複合が要因ではないか?従来とは異なる仮説因子はないか?などさらに突っ込んだ病態研究が進むことを期待します。

 写真はエーザイの内藤晴夫CEOです。それではみなさん、素敵な1週間をお過ごしください。春はもうすぐそこに来ていますよ!

 

 

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