併用治療に安心は禁物
Posted on 6月 6th, 2010 by IDAKA
糖尿病治療のインクレチン関連薬が続々と登場、数年後、治療トレンドは大きく変化していることでしょう。DPP4阻害薬には近く武田薬品が参入、全部で3成分4品目となります。一方、GLP1アナログもノボノルディスクが近く第一号製品を発売します。すでに、使用上の注意の改訂で指摘されている他剤との併用には十分な注意が必要です。
ところで、SU剤については「使いすぎると、膵臓のベータ細胞が疲弊してしまう」という仮説があります。しかし、関西電力病院の清野裕先生は、この仮説を疑問視。新たな仮説を打ち出しています。「SU剤を使ってもベータ細胞は疲弊するわけではない。ただ、何らかの理由で、反応しないケースがあるだけ。ところがDPP4阻害薬を与えると、SU剤にもフルドーズで反応し、大量にインスリンを出す。それが、今回の副作用につながったのではないか」というものです。何しろまだ、わからないことだらけです。ましてや、糖尿病治療は多剤併用がほとんどです。慎重な販促活動が求められます。
で、写真は創業50年を超す老舗のラーメン屋さんと、夜空に浮かぶおぼろ月。先日、糖尿病学会で訪れた岡山市街で撮影。何とも言えない風情を醸し出していました。



