「武田の巨額買収」と「消費税増税に伴う薬価改定」が今週ヤマ場を迎える!

みなさん、お元気ですか?いつも冷静沈着な先生(師)さえ、忙しくてどたばた走り出してしまう12月に突入。18年も残りひと月を切りました。やりたいこと、やるべきことが多すぎて1年365日じゃ足りない(^_^;)毎年おんなじようなことを言っている私でございます(笑)

さて今週は国内製薬業界の明日に影響する2つの重要な決定が下されます。

ひとつは武田薬品のシャイアー買収の件。武田が買収に絡む新株発行について、5日の臨時株主総会に諮ります。臨時株主総会が了承し、新株発行が認められれば、買収手続きに入ります。総額約7兆円で、負債総額も数兆円に膨らむという買収ですからリスクも大きい。かねてから武田OBは反対、最近、同社の創業家で会長、社長を務めた武田國男氏も、一般紙に「賛成できない」と意見表明しました。しかし、國男氏の意見表明も、時期が、あまりに遅すぎて、大きな影響はないのではないかとの見方が強いです。また、OB株を全部集めても10%に満たないため、臨時株主総会は承認される公算が高いとされています。

もうひとつは、消費税増税に伴う保険薬価の改定。5日に中央社会保険医療協議会が開かれ、消費税増税と合わせて来年10月に薬価改定するという決定を下す方向です。これまで保険薬価は診療報酬と合わせて2年に1回4月に改定してきましたが、今回は谷間年(2年に一回の間の年)で、しかも4月ではなく10月。イレギュラーな改定です。しかし、財務省はこのイレギュラーな改定をバネに、今後の薬価制度改革を進めようとしています。

長年国内業界でトップを走っていた武田の巨額買収の行方は、成功しても、失敗しても、日本の製薬企業の事業運営に大きな影響を及ぼすでしょう。また、来年10月の消費税改定に伴う薬価改定は、将来の薬価制度改革の方向性に大きな影響を及ぼすでしょう。いずれも12月5日。製薬業界を左右する大きな決めごとです。

写真は武田薬品のクリストフ・ウェバー社長。日に日に気温が下がってきます。みなさん、体調管理に気を付けて。素敵な一週間をお過ごしください。

 

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