製薬企業から「営業」「セールス」が消える!?

 みなさん、お元気ですか?東京の月曜日はシトシト雨でスタートです。

 さて製薬企業のMR(医薬情報担当者=メディカル・レプリゼンタティブ)の活動について、厚労省が「こういうことはしないでください!!!」という行為を明示したガイドライン(医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン)を作成、この4月からスタートします。業界全体で、いくつもの自主規制を作っていたのですが問題のあるMR活動が止まず、とうとう箸の上げ下げまで厚労省の指導を受けることになってしまいました。

このGLを厳守したら巧妙なトーク、自社製品が優位に見えるように工夫をこらした図表、身の回りのお手伝いなどで医師を籠絡し、売り上げを伸ばすことはもはやできなくなります。これまでMRは売り上げの伸びを競い合ってきたのですが、厚労省は、各社経営陣に対して「売上至上主義によらない人事評価制度や報酬体系」の導入を求めています。要するに、各社に「医療機関への売り込み合戦はやめろ」とメッセージを送っているんです。MRはいま全国に6万人ほどいますが、このままいけばどんどん減るでしょう。

しかし、よくよく考えてみると疑問も出てきます。製薬企業のMR活動が自社製品に関する適正な情報を提供するだけということになると、いわゆる「営業」「セールス」はどうなるんでしょうか?製薬企業は「営業」や「セールス」とはきっぱり手を切って医薬品卸のMS(マーケティング・スペシャリスト)にまかせるしかないんでしょうか?株式会社ですから年間販売目標は立てないといけないし、MRを含め社員には目標達成を意識して活動してもらわないと困る面もあるはずです。とくに証券市場では、しっかり売り上げを伸ばしていかないと、大目玉を食らいます。

厚労省のGLは、MRがやってはいけないことを明示していますが、逆にやっていいことはなんなのか?文面を読む限り、「医療用医薬品の適正な情報提供」以外には見えてこないんです。「適正な情報提供こそが製薬企業の営業でありセールスなのだ!!!」と言われればそれまでなのですが、やや腑に落ちません。

 厚労省GLの正式名称は「販売情報提供GL」で「販売」という文字が入っているのですが、それでは適正な販売活動とは何か?製薬企業のとって適正な「営業」「セールス」とは何なのか?どういう活動はOKなのか?示されていません。製薬業界に課せられた宿題と言えるかもしれません。

 写真は中央線某駅周辺で撮影。20代の頃よく食したラーメン。私のラーメン原体験のひとつ。久々に訪れて何も変わらぬ味でした。アッサリ系で、これぞ日本のラーメン!!!って感じ!!おいしかったです。それではみなさん、素敵な1週間をお過ごしください。

 

 

 

 

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