医療技術が生んだ「罪」
Posted on 8月 9th, 2010 by IDAKA
医療機器業界の方に聞いた話。脳ドックの受診者数がかなり増えているそうです。30代後半のプロ野球コーチがクモ膜下出血でお亡くなりになって以降、その数はさらに急増しているそうです。で、悩ましいことが起きています。かなりの割合で、血栓が見つかってしまうんです。なぜかと言うと、40代以上の成人男性の8、9割は、大なり小なり、もともと血栓を持っている。それがドックの普及で、表に出てきちゃってるんです。治療は、薬物にせよ、手技にせよリスク(要するに失敗)が伴います。しかも、そのリスクは、放っておいて破裂するリスクとほぼ変わんないんだそうです。昨今、医療過誤訴訟も多く、治療するかどうか、医師は患者の判断に委ねます。血栓の存在を知った人は悩みます。それが高じて、今度はうつ病になってしまう人もいるそうです。医療の技術革新が生んだ「罪」とでもいいましょうか。私は、「受けない方が正解だな」と考えて、脳ドック代を払いたくない自分を正当化しています(笑)
で、写真は日光・鬼怒川を訪れた時に撮影した滝。涼しげです。近づくと小さな霧状の水が頬にあたって気持ちいい!