医薬品卸4社の談合事件に対して、製薬企業は「関係ない」でいいのか?

 みなさん、お元気ですか?本格的な梅雨入りを迎え、しばらくジメジメした日が続きそうです。当然、曇り空なんですが、この時期は暖房も冷房もいらず、窓を開けているといい風が入ってくる。私は、嫌いじゃないです。

 さて医療用医薬品の保険薬価(医療保険での支払い価格)改定。22年4月実施に向けた議論がこれから本格化します。で、意外にも全く問題にならないのが、大手4大医薬品卸の入札談合。今月末には有罪判決が下る見通しですが、薬価と絡めた議論はほとんどなされていない。

 前々回のコラムでも書きましたが、保険薬価は、卸が医療機関に納入した価格(市場実勢価)を基に決めているので、もし卸が談合で納入価を決めているとしたら、保険薬価の信頼性も歪んでいることになります。卸関係者の裁判での発言を聞いていると「長年の慣習」とのことで、たまたま局地的に不正が行われていたということではなさそうです。広く常態化している可能性もうかがわれます。なんでこんなことになっているのか????様々な理由が考えられますが、卸に医薬品を売り渡す製薬企業も真剣に考え、改善策を講ずるべきだと思います。また、もし改善できないのであれば、市場実勢価に基づく薬価改定ルールを根底から問い直さなければならない。しかし、いまのところ日本製薬団体連合会も日本製薬工業協会も静観。まったく動く気配はない。果たしてこれでいいのでしょうか?モヤモヤした気持ちが収まらない今日この頃です。

 写真は散策中に出会った紫陽花。1年に1度、優しく美しい姿を見せてくれます。それではみなさま、素敵な一週間をお過ごしください!

 

 

 

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