事実をねじ伏せる調書
文藝春秋十月号に掲載された厚労省のキャリア官僚、村木厚子さんの手記を読みました。虚偽公文書作成、同行使容疑で逮捕され、先日、無罪判決が出るまでの検察当局とのやり取りが記されています。検事が作成する調書、こわいです。ヒトはみなひとりひとり、いい人なんですが、「組織」という集団になると、時として冷徹さをむき出しにして、爆走します。村木さんは、微妙なニュアンスの違いでも自分が納得できなければ調書に捺印しなかった。それが勝因のひとつなんですが、手記を読むと、簡単ではないのがわかります。精神的にかなりタフじゃなければ心を折られて、押し切られてしまうでしょう。この調書ひとつが人の一生を左右してしまう。取材、執筆を生業にする己(オノレ)も気をつけなければいけません。ペンの力に任せて、現実を、ねじ伏せてしまわないように・・・。最後の数ページで、村木さんを気丈に支えてきた娘さんの話が出てきます。ちょうど帰りの電車の中で、そこを読んでたら、こみ上げてくるものを制御できず、いきなり爆発。ハンカチで口抑えて、ブホッ!ブホホホッ!!みたいな。。変なおっさんになってしまいました。が、それもまた宜し!!
で、写真は池袋ジュンク堂の喫茶店。お年寄りも若者も、男も女も、みんなそれぞれ買ったばかりの本を優雅に読んでいます。秋の気配漂い始めたうららかな午後。コーヒーを飲みながら・・・。
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