Posted on 3月 19th, 2018 by IDAKA

みなさんお元気ですか?昼夜の寒暖差が激しく、外出時に何を着ていくか?迷ってしまう今日この頃ですね。
先週、このブログで、東日本大災害に関して、現地で何が起こり、今後、どうなっていくのか?大事なのは科学的なデータの蓄積、追及、分析ではないかと書きました。その観点から、月刊・世界4月号(岩波書店)の特集「東北の未来のために」は非常に読みごたえがありました。中でも、ジャーナリスト、白石草氏による小児甲状腺がんに関するレポートは秀逸です。製薬業界の皆様にも是非、ご一読をお勧めします。
さて少し時間が経ってしまいましたが、毎年恒例のエーザイ、内藤晴夫代表執行CEOのトークライブが3月8日に開かれました。同社が毎年開催する記者懇談会のことです。夕方から開始でしたが、この日は午後13時から、米メルクとの戦略提携について緊急記者会見があったので、内藤氏の登壇は緊急会見、記者懇談会の2本立てでした。にもかかわらず終始スタンディングトーク。所狭しと右へ左へ、前に後ろに動き、身振り手振りを交えながら自社の現状と明日を伝える「内藤節」に揺るぎはありませんでした。翌9日には、証券アナリストを対象にしたインフォメーションミーティングが控えていましたが、その後の懇談会も、記者に囲まれ、最後まで質問に応えてくれました。
今回のライブのポイントは①メルクとの提携による抗がん剤事業強化②バイオジェンとの提携によるアルツハイマー型認知症(AD)の進展③患者、家族を自治体、他企業とともに支える「エーザイ認知症プラットホーム」ーー3点でした。それぞれ掘り下げた内容は、今後、取材・執筆させていただきたいと考えております。
画期的医薬品の研究開発は年々、ハードルが高くなり、より精密かつスピィーディーな経営判断が求められています。国家財政論を背景にした業界全体への風当たりも強まっています。そうした中、日本の製薬企業は次第に、内にうちにこもるようになり、外部に対しては、あらかじめ決められた枠をはみ出さないマシン(機械)のような振る舞いをする経営トップが増えてしまいました。それでいいのなら、製薬企業のトップこそ、将来、人工知能(AI)に置き換えるべきでしょう。自らが、自らの言葉で経営哲学や、研究開発中の候補品、事業への思いを語る。他業界では当たり前のことですが、製薬企業はそんな当たり前なことにさえ慎重になり、尻込みをしているのです。
エーザイの新薬開発、事業、収益が今後、どうなっていくか?ジャーナリストとして、今後もシビアに追っていきます。ただ、どんどんマシン化する傾向のある製薬企業トップの中にあって、内藤CEOは、経営戦略と研究開発、社会貢献と収益を同時一体的に、自らの言葉で、自らの思いをもって外部に発信することができる数少ない経営者のひとりであるのは間違いありません。いわゆるコーポレートコミュニケーションは、トップの発信力があってはじめて成り立つ戦略だと考えます。トップの発信力の弱体化がさらに進めば、製薬企業、業界への締め付けは、今後ますます厳しくなるでしょう。
写真は懇談会で熱弁を奮う内藤CEO。動きが速く二枚目はブレてしまいました(苦笑)。それでは皆さん、素敵な一週間をお過ごしください。
Posted on 3月 12th, 2018 by IDAKA
3月11日。東日本大災害から7年が経ちました。
今なお、自宅に帰れずに仮設住宅や親族・知人宅などに身を寄せている避難者が7万3000人以上います。この間、沢山のメディアが、避難民のいら立ちや、お亡くなりになった方の無念、御親族の悲しみ、現地農水産業の経済的な打撃、あるいは大災害がもたらした様々な悲劇などを伝えてきました。基本的に、すべて善意に基づく報道です。しかし、この大災害をいかに乗り越えるか?それを真剣に考えるとき、もっとも大事なのは今、現地で環境、生物に何が起こっているか?その結果、これから何が起こるか?それを冷徹に見つめる「科学的検証」ではないでしょうか?「情感報道」に比べ、「科学的検証」の情報量があまりに少な過ぎる。
東日本大災害は地震、津波、原発事故の3つがセットになって起こったものです。地震、津波は「天災」ですが、原発事故は、明らかに日本国の政治、行政、産業、もっと言えば原子力行政にあまりに無知で無関心だった我々、国民一人ひとりが引き起こした「人災」です。福島には現在も放射能レベルが高く「帰宅困難地域」に指定されている地域があります。この地域の野生動物の染色体や、骨髄に異常が起こっていることが、いくつかの公的機関の研究でわかっています。放射能による影響と見られています。ただ、その異常が、それぞれの個体、あるいは種全体に及ぼす影響は、まだ十分解明されていません。
それでは人はどうなのか?人にどんな影響が及ぼしているのか?どこでどんな研究がなされているのか?情報開示が進んでいるとはいいがたい状況です。確かに、この問題はデリケートです。しかし、「科学的な検証」を抜きに、情感に浸って憤っても、何も解決しない。この7年間を振り返って、私が得た教訓は「科学的な検証」に関する情報は、待っていても入ってこないということ。自ら積極的に得ようとしないと入ってこないということです。3月11日、被災地に、静かに黙とうを捧げた後、そんなことを考えました。
写真は2011年4月、石巻市でボランティアに参加した時に撮影。すさまじい光景でした。もちろん、いまはもう復旧が進み、きれいです。それではみなさん、また来週。ごきげんよう。
Posted on 3月 5th, 2018 by IDAKA
みなさん、お元気ですか?時々、柔らかな風が吹いて、春の足音が聞こえますね。
さて本日、3月5日月曜日は、18年4月から実施となる薬価改正の公表日(告示日)です。一定条件を満たした新薬の薬価を下げないで据え置く「新薬創出加算」の対象品目は、条件の厳格化により前回(16年4月改定)の「823品目」から「560品目」に、加算に使うお金も1060億円から810億円に縮小しました。この加算は、対象品に後発品が出てきたら終了となり、これまでの加算を変換するんですが、返還対象は57成分143品目、総額650億円、前回の69成分112品目、総額360億円と比べて大きく膨らんでいます。要するに対象品が減って、返還金が増えているんです。詳細は専門各紙の報道に委ねますが、長期収載品(特許が切れた医薬品)も、後発品が参入して10年経過したものは、基本、全てバッサリ後発品の2.5倍まで薬価が切り下げられます。
製薬産業、企業からすれば厳しく、痛い改定なわけです。政府は「金がないんだから我慢しろ」というのですが、新薬の研究開発にはお金と時間がかかる。かといって日本では実際、医療保険の外に出てビジネスするのは不可能。そんなジレンマに苦しんでいます。
このブログでも再三、書いていますが、社会保障、医療保険の一角を担う薬価制度で、どこまで医薬品産業育成、新薬開発促進ができるのか?あるいは進めるべきなのか?今一度、真剣に考える時期が来ています。
写真は近くの蕎麦屋さんで。そばが一段と美味しく感じる季節になりました(*^_^*)。改定結果の緊迫感と全くマッチしない写真になってしまいました。すみません。(^_^;)。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください。
Posted on 2月 27th, 2018 by IDAKA
みなさん、お元気ですか?暦の上では春ですが、まだまだ寒い日が続きます。風邪などひいていませんか?
さて、18年度の薬価改定が来週3月5日に告示されます。今回は、結構、大きな制度改革があったので、戦略変更を求められる製薬企業も多いでしょう。ことほど左様に、薬価制度改革は、各社の日本ビジネスを左右するのです。しかし、今度の制度改革は、すそ野が広く、かつその決め方が非常に強引でした。どうしてこんなことになったんでしょうか?
昨年末から、ずっと考えているテーマがあります。それは、-日本の社会保障制度において医療用医薬品とは何か?-ということです。社会保障のカバー領域は、医療、年金、介護、福祉です。医療用医薬品が関連するのは、そのうちの医療保険で、薬価制度は、お医者さんが請求する額を定めた診療報酬の「別表」という位置づけです。診療報酬ではお医者さんが使う医薬品の価格を「別に厚労大臣が定める」としています。すなわち薬価は「診療報酬の別表」なのです。社会保障制度全体の体系から見れば、ほんの一部でしかない。にもかかわわず、日本の製薬産業は、この「別表」にあまりに、大きな期待、希望、理想を持ち込み過ぎたのではないでしょうか?
昨年から今年にかけて社会保障制度の基本を学び直そうと、いくつか関連書籍を読みましたが、薬価制度には触れていないか、触れていても数行で簡単に片づけています。非常にぞんざいな扱いです。とある厚労官僚に「なぜでしょうか?」と意見を聞いてみたところ、「薬価制度は基本原則があるようでない。時の政治情勢、企業の経営状況などに応じてコロッ、コロ変わるから、書こうにも書けないんじゃない?」とのことでした。
ギリアドのC型肝炎治療薬ソバルディ、ハーボニー、小野薬品の肺がん治療薬オプジーボ。効果が高い医薬品は、結局、患者を減少、時に撲滅しますので素晴らしいのですが、製薬企業の経営からすれば自らの収益を支える市場を自ら縮小させることになる。だから、価格は高めに設定せざるを得ない。ところが、原則、単年度予算で財政制限がある社会保障制度からすると、たとえ一時的であっても、高額薬剤を、そのままどんどん使うわけにはいかない。で、ソバルディ、ハーボニー、オプジーボはいい薬であるにもかかわらず、一度設定された薬価が特例的に思いっきり引き下げられたわけです。
ノバルティスファーマは、1回の投与で効果を発揮する小児白血病治療薬キムリアを開発、米国で販売開始しました。効果が確認できた場合にのみ料金を支払う方式で、価格は1回5000万円。目ん玉が飛び出そうな額です。バサント・ナラシンハンCEOは、日本で承認された場合、米国同様、「成功報酬」での薬価支払いを提案する構えを見せています。日本の社会保障財政も意識してのことでしょう。1回いくらにするかは別として「成功報酬」はこれまで日本にはない方式です。こらからどうなるか?ノバルティスのキムリアに注目です。
―日本の社会保障制度において医療用医薬品とは何か?-。この命題に向き合いつつ、薬価制度を根本的に再定義する時代に突入しました。
写真は、ジャズが静かに流れる都内のバーにて。満開の桜を観るまでには、まだ時間がかかりそうです。皆様、身体に気を付けて。素敵な一週間をお過ごしください。
Posted on 2月 26th, 2018 by IDAKA
みなさん、お元気ですか?いつも薬新カフェをお読みくださり、ありがとうございます。さて本日2 月26日月曜日に更新予定の本ブログ、所要により明日2月27 日火曜日午後に更新を延期させていただきます。
何卒、よろしくお願いいたします。
Posted on 2月 19th, 2018 by IDAKA
みなさん、お元気ですか?先週月曜日は休日だったので、2週間ぶりの更新となります。
さて、先週2月17日、武田薬品の国内事業部門ジャパンファーマビジネスユニット(JPBU)の記者会見が開かれました。グローバル化はもちろん大事ですが、国内の医療環境、医薬品市場も急激に変わっています。武田がそこにどう対応するのか。注目されています。しかし、ここ数年、大新聞とか、一部の専門誌、マーケティング誌の個別取材にチョコチョコっと応じる程度で、積極的に発信してきたとはいいがたい。今回の記者会見は、15年4月にJPBU代表に就任した岩崎真人取締役が、初めて複数メディアの前で武田の国内事業方針を語る場となりました。(正確に言うと武田テバ設立時に会見していますが、あくまで新会社のことが中心でした)
日本の製薬企業は、決算会見とは別に、直近のトピックに焦点を当てて、記者に現状を説明する懇談会を開くところが多いです。アステラス、大日本住友、田辺三菱、エーザイなどは毎年、やります。外資系企業も、ファイザー、中外製薬、最近はGSKも開いています。より深く、より正確に自社の現状を理解してもらいたいという企業の側の意図があります。かつて武田薬品も開いていたのですが、私が覚えている限り12年3月を最後に開かれていません。クリストフ・ウェバー社長就任とともに、急速に進む幹部人材のグローバル化、ダイバーシティーや、ブロプレスの誇大広告問題があり、いつの間にかフェードアウトしてしまいました。そうこうしているうちに記者間では「武田はすでに日本市場に興味を失っている」という皮肉もささやかれるようになりました。
そういう中で開かれた今回の記者会見でした。国内医療環境の変化にいち早く対応するため、専門性の高い医薬品を扱う部門を新設したり、営業所を88か所から154か所に細分化するという内容でした。新鮮味や斬新さには欠けますが、日本市場に対する武田の前傾姿勢、思いをしっかり感じとることができました。製薬企業の事業基盤は急激に各国に広がり、日本事業が捉えにくくなっています。これを契機に、是非、年1回の「日本事業説明会」を定期化して欲しいです。ただ、以下の3点ははっきりいって不満です。①質問を1人2問に制限する②会見を1時間きっかりとし、1分たりとも延長しない③プレゼンで使用したスライドを配布しない――。とくに③については、それほど機密性が高いようには思われませんでしたが、後からお願いしても「配布できない」とのこと。考えてみても合理的な理由がよくわからない。あるとすれば「コピーと紙代の節減」くらい????だとしたら、あまりにみみっちい話ではないでしょうか??どうですか?武田さん!!!頼みますよ。【お断り】この件(③の不満)はブログの初回アップ後、2月19日夕刻に、一部のスライドを除いてご対応いただきました。武田、広報に感謝いたします。
写真はJPBUプレジデントの岩崎真人取締役。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください。
Posted on 2月 5th, 2018 by IDAKA

みなさん、お元気ですか?2月に突入し、各社の18年3月期業績がどうなるか。大体、見えてきましたね。
そんな中、先週1月31日、アステラス製薬の社長兼CEO交代の発表がありました。4月から安川健司氏(現副社長)が新社長兼CEOに就任。最大の課題は19年以降のパテントクリフ(主力製品の特許切れ)をいかに乗り越えるかです。これまでの稼ぎ頭ベシケア、タルセバ、ファンガード/マイカミンが国内外で次々に特許切れを迎えます。畑中好彦現社長時代に敷いた研究開発の絞り込み、集中の成果を、安川氏が、どこまで具現化し、最大化するか。お手並み拝見です。
安川氏は、日本の薬価制度改革について「欧州やアジアでも、突然の薬価引き下げは特別な事象ではない。各々の国家が置かれている問題の結果だ」と指摘。各国別の売り上げ構成比も、いまや日本、米国、欧州、アジアでバランスがとれ、日本市場の変化だけで経営が大きく揺らぐことはない、との認識です。
日本の製薬業界も、トップグループは「薬価制度依存型経営」からすでに脱却しています。だからこそ政府も、厳しい制度改革を断行できたとも言えます。海外展開が十分できていない中堅以下の製薬企業と、海外基盤、収益がしっかり整っているトップグループ企業では、いまや経営課題がくっきり二分化されているのです。
でトップグループの課題は、ご承知の通り、いわゆるグローバル化。どこの国でも認められる企業価値、製品価値を生み出さねばなりません。経営陣には、より一層、スピードと集中力が求められます。しかし、昨今、「グローバル化」イコール「外部の批判をものともしない冷徹な組織運営」とでもいうような事例が、製薬業界に限らず、国内外で頻発しております。果たして、それでいいのでしょうか?私自身は、疑問を抱いております。国内製薬トップグループにグローバル化が求められるのは当然のことですが、同時に、患者、その家族、従業員に対する「心のある経営」を期待したいです。
写真は。。。ネタの困ったので、私のメガネ(笑)。最近、新調。いい感じです。それではみなさん。素敵な一週間をお過ごしください。
Posted on 1月 29th, 2018 by IDAKA
みなさん、お元気ですか?先週降った雪が溶けきっておらず、外気は冷蔵庫のようです(^_^;)
さて先週23日火曜日。後発品企業の団体、ジェネリック製薬協会(GE薬協)の新年賀詞交歓会がありました。4月から制度改革を前にして、お祝いの場でありながら、どことなく緊迫した雰囲気が漂っていました。
後発品は、制度改革で将来、薬価を一本化する方向性が示されました。また、長期収載品(特許が切れた先発品)の薬価をどんどん後発品に近づけて双方の競争誘発を図ることになりました。また、薬局で価格が安い後発品を調剤するのは当たり前になったので、あえて高い先発品を調剤し、後発品の調剤が少ない薬局は報酬を減額するようになりました。こうした環境変化にどう対応するかが、後発品各社の成否の分かれ目です。
今回の賀詞交歓会には、後発品使用促進の旗を振る国会議員が例年より多く参加していました。使用目標80%に向け、環境整備を進める後発品企業の応援団です。一方で、ここ数年、欠かさず参加していた日本医師会の幹部の参加はありませんでした。後発品使用するかどうかは、薬局がキーマンになりますから、「我々、医師会はもうお任せする」ということなのでしょうか?深読みし過ぎでしょうか(笑)
写真はGE薬協の吉田逸郎会長。それではみなさん、風邪など引きませぬよう!!素敵な一週間をお過ごしください。
Posted on 1月 22nd, 2018 by IDAKA
みなさん、お元気ですか?雪がシンシン降り積もる月曜日です。さぶっっ(;^ω^)
さて18年4月からの診療報酬、調剤報酬、薬価制度改革の論議がほぼ決着しました。で、今月は関連団体の代表による記者会見がいくつも開かれました。まあ、当然ですが、どこの団体からも「満足です!」「よかったです!」っていう回答は得られないわけですが、「不満」なら「不満」なりに、その理由を細かく追及するのが、我々記者の仕事なわけです。因果な商売です。
その記者会見で、時々、奇妙な質問に出くわし、頭を抱えることがあります。例えば、会見元の団体の長に「今度の改革に点数をつけるとしたら、何点ですか?」と問うやつです。なんですかね、点数って?そもそも基準がわからない。何点満点で?どんな指標でつけるの?それさえ示さず、「何点ですか?」って。。。バカバカしい。そんな感覚的なこと聞いてどうするんでしょうか?聞かれた方は、感覚で当てずっぽうに答えるしかないでしょう。それで「50点」とか、「60点」とか相手が答えたら、記事にするんでしょうか?仮に記事にしたところで、そこに何の意味がありましょうか?あげくに、団体同士の点数を並べてあっちが高い、こっちが低いって比べてみたりして(笑)いうまでもなく、統計学的な意義は、まったくないです。
疑問に思う、よくある質問は他にもあります。会見元が30分なり、1時間、みっちり説明をした後、さも当たり前のごとく真顔で「いまお話しされた中で、最も主張したい点。重要な点はなんですか?」だって。。。。。はあ~?って。一生懸命、説明した方は、泣きたくなりますよね。さらに恐ろしいのは「いまのお話と、ほかの団体のお話との相違点はなんですか?」とか聞くやつ!!!!!おい、おい!それこそ、記者である君自身が調べ、考えることでしょう?自分で考えるという最も大切な仕事を放棄して、会見者に丸投げすんなよ!! 脳みそが溶けてなくなってしまうぞよ。こらっ!!それから、結論の取りまとめに向けて何か議論を詰めている時に「登山に例えると、いま議論は何合目ですか?」って聞くやつ。登山に例えるなやあああ~!議論は登山と違って行きつ戻りつするし、必ずしも山頂にたどり着いたら終了ってもんじゃないんだよおおお。センスねぇなあ。
てなわけで、テレビや、週刊誌など大手メディアは、今や、有名人の「不倫調査、暴露団」「姦通罪の民間処罰機関」、あるいは自分の言葉でしゃべれないお相撲さん同士のどうでもいい私的確執や理事会構造まで詳細に報ずる「相撲業界紙」になり下がっています。それに負けないくらい医療、医薬品業界紙業界にも、不思議な質問、奇妙な質問があふれかえっているのであります。いやはや(笑)
写真は近くの喫茶店で撮影。これから雪が止み、道路が氷り、大気はますます冷たくなります。皆様、風邪などひかぬよう、素敵な一週間をお過ごしください!!!
Posted on 1月 15th, 2018 by IDAKA
みなさん、お元気ですか?2018年の幕開けから2週間、いかがお過ごしですか?今週、来週くらいまで各企業、各団体の新年会、賀詞交歓会が続きますが、今年は、経営者同士が個別に集まる新年会も例年以上に多いようです。4月に、大きな薬価制度改革がありますから、「おたく、どうよ?これからどうするよ?」という類の情報交換が密になっているということです。
「今度の改革は長期収載品(特許が切れた医薬品=先発品)と後発品のアウフヘーベンだね」。年末の取材で、そんな声を聞きました。アウフヘーベンって何??って思われる方も多いでしょう。現東京都知事が好んで使う言葉で、17年の流行語大賞にもノミネートされたドイツの哲学者、ヘーゲルが提唱した概念です。簡単にいうと「相互に対立する2つの要素を一定期間、否定せずに温存し、時間をかけて、より高い次元で発展的に統一する」という意味です。現知事は築地、豊洲の市場移転問題に際して「アウフヘーベンする」と話しました。当面、双方を活かし、将来的に一体化するという方針を、この言葉で表現したのです。
今年4月、後発品参入から10年が経過した先発品の薬価は、後発品の加重平均値の2.5倍まで一気に下げることになりました。その後、時間をかけて先発品と後発品の薬価を近づけていきます。後発品がすでに市場の8割以上を占める場合、先発品の薬価は6年目に後発品と同一価格に。8割以下の場合も、10年目に後発品の1.5倍まで薬価を縮めます。その間、先発企業が撤退したり、後発企業が撤退したり、企業が合併統合したり、廃業したり・・・。そんな動きが活発化することが予想されます。最後に残るのは、先発品か、後発品か。今後、熾烈な競争時代に突入します。
しかし、厚労省の薬価政策、あるいは我々国民にとっては、安価で良質な医薬品であれば、もはや先発品だろうが、後発品だろうが関係ない。将来は価格の違いさえなくなるのですから、先発品、後発品という概念も薄れていくでしょう。要するに両者の壁がなくなり、融合する。おお、まさに「アウフヘーベン」ではないですかあ~!!!
写真は新宿高島屋の前で撮影。手塚治虫先生の「火の鳥」のイルミネーションです。18年は手塚先生の生誕90周年。漫画家でありながら、マンガの枠組みを超えた大芸術家。感慨深いです。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください。2018年も「薬新カフェ」をよろしくお願いします。日本の医療界、製薬業界が「火の鳥」のごとく世界所狭し!と、羽ばたけますように。。。。