Posted on 11月 26th, 2012 by IDAKA
日本製薬工業協会の透明性ガイドラインに、医学界から反発の声が上がっているようです。メーカーが資金提供した研究は来年4月から、研究者の実名、実金額を公表することになっていましたが、医学界が「ちょっと待て」と言っています。確かに医療、薬学界に疎い一般の人からすれば、メーカーが資金提供したというだけで、何かネガティブなイメージを抱くかも知れません。医学界はそれを嫌がっているのです。しかし、実際、いま日本で医学、薬学研究を進めるとしたら、メーカーの資金提供抜きではできない。もし、一切、排除すれば壊滅的な状況に陥るでしょう。透明性ガイドラインは、必要だと思いますが、同時に、「日本の研究実態は今こうなんだ。医薬品メーカーの資金提供は不可欠なんだ」と、一般の人に理解してもらうことが重要ではないでしょうか?それから政府。IPS細胞など基礎研究も大事ですが、実地の臨床研究も大事なんですよおー!メーカーに任せっぱなしにしないでえー!って言いたいです。「無い袖は触れない」とか言われそうですが・・・・・。
で、動画はチャカカーンのWhats goin On 。オリジナルはマービンゲイ。字幕が見難いけど、すごいいい歌詞、興味のある方はコチラへ。http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1320059383 では皆さん。素敵な一週間をお過ごしください!!
Posted on 11月 19th, 2012 by IDAKA
総選挙を前に、野田総理が我々、国民に「前に進む(民主党政権維持)のか。後ろに下がるのか(自民党復権)が問われている」と訴えています。問題を二者択一に矮小化し、情感に訴えるのは、衆愚政治家の常套手段です。社会事象は複雑で、どんな出来事も二者択一であっさり割り切ることなんかできない。そんなこと我々国民は、わかっている。二者択一や情感にだまされるような、馬鹿ではないはずです。また、理念、政策そっちのけで出てきた第3極について、どっかのテレビキャスターが「我々国民は、どこに投票していいかわからない」と嘆いていました。まったく情けない。この発言には「国民はいつも弱者で、犠牲者。悪いのはいつも政治、行政、財界」という甘ったれた心理が横たわっています。もうそんな時代ではないです。一人一人が主役です。各党候補者の主張に、じっくり耳を傾け、比較分析し、自らの責任において投票に臨む時代です。議員内閣制を受け入れているのは我々自身です。だから未来を築くのは、結果、我々一人ひとりなのです。
で、動画は佐野元春の「情けない週末」。ちょっと暗いけど、リアルな映像が気に入っています。寒いです。風邪など引かぬよう楽しく元気にお過ごしください!!
Posted on 11月 12th, 2012 by IDAKA
今週水曜日は中医協。朝9時から厚労省の17階ですって。。。講堂と違って傍聴席が少ないから、相当、早く行って並ばないと、入れないです。しかし、記者クラブに所属している会社の記者は、並ばなくとも初めから席が用意されている。にもかかわらず腐るほど人が沢山いる会社は、さらに並んで、只でさえ少ない席を、3つも4つも捕ってしまう。で、どんだけの記事を書いて、世の中に伝えているのか?ほとんど書いていない物見遊山の記者もいる。こんなくだらない状況を生み出すシステムそろそろやめて欲しい。少なくとも記者クラブの傍聴席は廃止すべき。記者クラブなんて、役所との癒着構造でしかないことは、すでにはっきりしたんだから。傍聴条件は、みんな平等にすべきでしょう。記者クラブがどれだけいらないシステムか?以下の書籍で一目瞭然です。「官報複合体~権力と一体化する新聞の大罪」(牧野昇著、講談社)、「『本当のこと』を伝えない日本の新聞」(マーティン・ファクラー著、双葉新書)。
で、写真は東大・鉄門記念講堂14階のロビーで撮影。とある日の午後16時半頃。夕日が綺麗。今週は徐々に寒くなり完全に冬になるようです!!みなさん、元気にお過ごしください!!
Posted on 11月 5th, 2012 by IDAKA
今年5月に登場した非小細胞肺がん治療薬ザーコリ。遺伝子検査で予め効く患者を絞り込む、いわゆるコンパニオン診断と同時一体的な承認となり、「これからの分子標的薬の模範的な道筋を作った」と賞賛を浴びました。己(オノレ)もアチコチで、そう書いてきました。しかし、ことはそんなに単純ではないようです。日本で唯一認められているFISH法という検査が、滅茶苦茶高いうえ、患者さんの身体から組織片をとってこないと、検査できないんだそうです。要するに、ザーコリが効くか効かないかを調べるには、がんで弱った患者さんに相当大きな経済的、身体的な負担を強いることになるのです。埼玉医大の萩原弘一教授が「下手なコンパニオン診断ならいらない」と、臨床現場の苦悩を訴えています。詳しくは11月5日付けのRISFAXをご覧ください!!!⇒http://www.risfax.co.jp/
で、写真は渋谷ヒカリエビルの喫煙ルーム。外側から撮影。己はタバコを吸いませんが、なんだか綺麗で、入ってみたくなる。では、みなさん寒くなってきましたが、元気に行きましょう!!!
Posted on 10月 29th, 2012 by IDAKA
大手調剤薬局チェーン、日本調剤が老舗の後発品メーカー、長生堂を買収しました。調剤薬局ビジネスも今後、厳しくなりそうで、大手調剤チェーンは最近、どこも非調剤部門を強化しています。先日、クオールがMR業務請負サービス(CSO)の老舗アポプラスステーションを買収したのも、その流れです。買収といえば、2社が一体になることによる「相乗(シナジー)効果」が重要です。しかし、調剤チェーンの非調剤業種の買収は、いまひとつシナジーが見えません。もっとも、日調の場合は見えやすい。「後発品使用促進が国策となる中で、生産販売、薬局調剤の双方で、どんどん後発品を使って収益を上げる」ってとこでしょうか?しっかし、いまは後発品を使用すると、調剤薬局にはご褒美として、医療保険財政から「加算」が与えられます。後発品メーカーも、国が色々と、環境を整備してくれるので、成長しやすい。自社の後発品ビジネスを強化して収益を上げ、それを受け入れる調剤薬局が「加算」で収益を上げる。要するに、一社が販売(後発品ビジネス)と、購入(薬局)の双方を同時に実施して利益を得る。そこに問題ないのでしょうか?己(オノレ)はなんだかマッチポンプのような気がしますが・・・。本来、販売と、購入は別々であるべきではないでしょうか?会社法人として別々でも、同じグループでは意味がありません。
で、写真は中野ブロードウエイのビル内で撮影。ちっちゃい子達の絵画コンクール。みんなかんわいいー!!何の屈託も無く、楽しそうですね!子供達よ。健やかなれ!それではみなさん。素敵な秋の一週間をお過ごしください!!
Posted on 10月 22nd, 2012 by IDAKA
先週16日、国際医療福祉大大学院の武藤正樹教授の講演を拝聴しました。いつもながら、ビートたけし張りの名調子で後発品使用促進を訴え、聴衆を沸かせていました。武藤氏によると、同大学の三田病院が院内で使う医薬品を後発品に切り替えたら、年間2億円程、コストを削減できたそうです。武藤氏といえば、日本ジェネリック医薬品学会の代表理事。しかも三田病院の副院長ですから、率先して後発品を使用するのは至極、当然のことです。ところが、同院の使用医薬品で、後発品に置き換え可能な医薬品は約600品目もあるのにもかかわらず、実際に切り替えたのは65品目だそうです。要するに切り替えているのは1割程度。しかも同院の年間医薬品購入費は50億円っていうんですから、削減効果は5%もない。これって「後発品使用促進を率先して実施している」って言えるんでしょうか?なんだか腑に落ちません。武藤氏のブログ⇒http://mutoma.asablo.jp/blog/2012/10/16/6604414
で、動画はビリー・ホリデー「オータム・イン・ニューヨーク」。数年前、NYに語学留学した時。ちょうど秋でした。9月に到着した頃はものすごく暑かったのに、10月には入ったら急速に寒くなって、びっくり。しかし、セントラルパークは、明るく優しい光に溢れていました。くうっ~、また行きてぇ~!!それではみなさん。素敵な一週間をお過ごしください!
Posted on 10月 15th, 2012 by IDAKA
寄る年波には勝てず、最近、ちょこまかと医療機関を受診する機会が増えております。が、一度とて満足のいく、説明をもらった覚えがありません。で、質問、となるわけですが、「先生が気分を害されたら嫌だな・・・」とか思って、柄にも無くズバズバ聞けないのであります。しかし、どうしてこう先生方はみんな上から目線、あるいは明らかに忙しいという態度を見せるんでしょうか?医薬品機構が最近、医薬品の安全情報をメールで配信する「PMDAメディナビ」っつうのをはじめたら、報道関係者、どんどん登録して、医療関係者が知る前に患者が副作用情報を知るケースが出ているそうです。しかし、先日、機構の森和彦安全管理監が、医薬品情報学会の講演で、「医師が知る前に、患者が副作用情報を知ってしまうのは、あまりよろしくない」と話したのを聞いて、「はあ?なんだそりゃあ?」と思いました。この情報社会。部分的に、患者の方が情報を早く入手するケースなんかいくらでもあるはずです。医療、診断については、あらゆる情報を医師が抱え、患者の上位に立つ。そして、患者は医師の言うことを聞いていればいい。そんな時代は、もう終わりではないでしょうか?もちろん、医師は専門家なので、言うことは聞きます。が、患者としては良きにつけ悪しきにつけ情報が欲しいし、治療手段がいくつかあるなら、しかっり理解して選択させて欲しい。医師、看護師、薬剤師の連携を指してチーム医療って言うけど、患者も輪の中に入れて欲しいんですよね。医療提供側と、患者の間には、まだまだ厚い壁があるように思えます。森氏がどういう意図で言ったのか?いまひとつわかりませんが、「医師はどんな情報でも患者より早く入手しているべき」という意味なら、それはもう無理でしょう。副作用情報を、患者が医師よりちょっと早く知ったからといって、それがなんですか?医師は専門家なんだから、冷静に対処すればいいだけじゃないでしょうか?医療提供者と患者が色んな情報を持ち寄って話し合いながら、完成させていく医療。そんな医療を己(オノレ)は望みます。
で、写真は千葉県某所で撮影。薬局の看板です。な、な、なんと台糖ファイザーと書いてある!!超レアものです。プレミアムついているんじゃないでしょうか?看板の上に載っている腕は、医薬経済社のモ〇シタ君のものです。それでは皆さん、素敵な秋の一週間をお過ごしください!
※このブログの記述は、初めに書いた内容に一部、誤認があったので、書き直しました。
Posted on 10月 13th, 2012 by IDAKA
iPS細胞の臨床応用が虚偽だったとかなんとかで、テレビも大新聞も、森口何某を、猛バッシングしてるけど、そもそも初めに取り上げたのは、あなたたちではなかったか?もしあなたたちが、取り上げていなければ、森口氏は、単なる妄想癖のある、おじさんに過ぎなかった。今になって、マイクを向けて「言った事は、うそだったんですね!!!」なんてヒステリックに怒ってみせて。。。すべて森口何某のせいにしている。しかし、取材合戦にのぼせてまともな確認もせずに、揃いもそろって大々的に取り上げたあなたらに罪の認識はないのか?東大とか、ちょっと名の通った機関の肩書きがあるだけで、検証もせず、コロッと信じて大騒ぎした。テレビも、大新聞も、もはや権力のチェックどころか、権力崇拝だ。というか、政界、官界、財界と並ぶ、ただの権力機構にしか見えない。都合が悪くなると相手のせいにして、映像やペンの力で強引に、もみ消し、すっとぼける。終わっている。
Posted on 10月 9th, 2012 by IDAKA
ips細胞の開発でノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった山中伸弥京都大教授。その真摯な発言に心を打たれました。テレビのインタビューを受けて「医療技術や創薬に結び付けて社会に貢献するのはこれから。早く研究室に戻りたい」と、いたって謙虚。浮ついた様子ひとつ見せない。さらに「この技術を社会に応用する際の倫理や、規範についてできるだけ早く議論する必要がある。このままでは研究が先に進んでしまう」と、世の中に警鐘も鳴らしていました。同じ番組に出ていた高校時代の恩師も、さすがに只者ではなく、「素直に喜べない。ご苦労様、これからがんばれと言いたい」と、実用化に向けた奮闘をけしかけていました。イノベーション、イノベーションと声高に叫びながら、その実、人を欺いて金を掠め取るような狡すからいビジネスが蔓延する中、一服の清涼剤に出会ったような気がしました。なんだか元気と勇気が湧いてきましたよお!!では、みなさま!!素敵な一週間をお過ごしください!
動画はグレゴリー・コルベールの映像。合成一切なし。美しくも静かで優しい世界です。
Posted on 10月 1st, 2012 by IDAKA
最近、MRを対象にしたセミナーが目白押しですが、その大半が、 「eディテーリングが大事だ」とか、「自社品の宣伝だけではなく、疾患全体を見たアプローチを」とか、「専門性を高めろ」とか、決まりきったことを、さももっともらしく語るだけで終わってしまい、行くと「はあ?それで終わりぃ?」って拍子抜けすることが多いです。そう考える根拠の説明は全くなし。せいぜい、「変化への対応」とか言うくらい。変化すればいいってもんじゃないのに。しかも、じゃあどうすればいいのか?具体的な提案は全くない。その程度なら、各社の営業部門長や教育担当者は十分、自覚しているんじゃないでしょうか?大抵、「MRの発展に寄与する」という大義名分がついているんですが、己(オノレ)には、逆にMRを食い物にしているようにしか見えません。総数も6万を超え、いまや7万人に近づきつつあります。この先、きっと頭打ち、削減もありましょう。医薬品卸のMSも、着々と力をつけています。病院の訪問規制も厳しくなり、調剤薬局市場が徐々に拡大しています。MRが将来に不安を抱くのも無理はありません。いま必要なのは「気合い」や「掛け声」ではなく、「具体的な戦略」ではないでしょうか?
で、写真は近所の和菓子屋で撮影。十五夜団子。ちょーうまそう。(ガラス越しで、うまく撮れませんでした。失礼!)。9月30日は十五夜だったそうですが、関東平野は大嵐。お月見どころじゃなかったですね。ではみなさま、今週も健やかにお過ごしあれ!!