先発MRが薬局への攻勢強化

  「処方せんに医薬品を一般名で記載すれば2点」。4月に付いたこの点数。相当、効いているみたいです。4月以降、医療機関から一般名の処方せんが、どんどん出てきている。処方せんを受け取る薬局は、一般名で書いてあるから先発を使っても、後発を使ってもいいわけですが、後発品を調剤した方が、調剤報酬が高くなるので、当然、後発品を調剤しますね。そこで、先発メーカーは、MRを使って薬局へのアプローチを強化しています。「一般名の処方せんが来ても、うちの先発品を使い続けてください」とお願いして回る。しかし、今度ばかりは、厳しいみたいです。薬局からは「色々、世話になって人間関係もあるんだけど、ごめんね。やっぱ後発品に代えさせてもらうよ」って、言われるケースが多々あるそうです。さてMRの訪問先も、今後、一層、2分化するでしょう。1つは医療機関に、自社製品の処方をお願いする部隊。この部隊は同時に「一般名処方を出さないで」と言って回る。もう1つは、薬局を回る舞台。「一般名処方が来ても、後発品に代えないで」って、訴えるわけです。両部隊は、自ずと求められる能力が違ってくる。MRに求められる仕事の幅は、今後、ますます多様化しそうです。

で、写真は先週取材で訪れた浅草。場所がわからなかったから、浅草名物、人力車の粋な兄ちゃんに聞いたら「ああ、それなら、アソコに見えるウ〇チビルの奥ですよ」と、いともサラリと丁寧(?)に教えてくれた。アサヒビールのビルなのに、やっぱ一般名は、ウ〇チビルなんだ(笑)。よく見ると、左側にはスカイツリーも聳え立ってます。ではみなさま。楽しい一週間をお過ごしください!!

 

 

嗚呼、ややこしや電脳社会

 やけに財布が分厚くなったな。。と思ったら、いつの間にか、いろんなところの会員カードやポイントカードが増えてギュウギュウになっているのでした。で、後生大事にとっておいているのに、いざレジの前で、提示を求められると、見つからなかったりして(^^;)。カードの普及と軌を一にして、レジもガソリンスタンドも駅の改札も無人になっちゃって、味気ない。それから、各種サイトのID、パスワード。全部、同じにしちゃえばいいんですが、「他で使っているものはお勧めできません」ってのが、多い。  結局、わかんなくなっちゃって、再設定。なんてケース、一度や二度じゃありません。iphoneに、ipodに、itunesに、仕事用PCに、自家用PC。この子達、たまに機嫌を損ねて、悩ませてくれます。で、何が言いたいかっていうと、なんか最近、やけにアナログ時代が懐かしいんです。少なくとも、もっと、ゆったり時間が流れていた。ヒトとヒトがフェイス トゥー フェイスで、対話する機会も多かった。スーパーのレジのおばちゃんや、飲み屋のおやじや、店員や、駅員と無駄話したりして。いま日本は景気が悪くて、金融やIT産業がもてはやされています。でも、その挙句の果てが、こんなややこしく、無機質な電脳社会。おっさん(己のこと)付いて行くのがやっとです。が、ヒトの世の技術進歩は、一度、踏み出したら、もとに戻ることはない。そんなことは百も承知です。でも、少なくとも、IT技術に翻弄されて、大切な心を失いたくないですね。失礼、ちょっと愚痴っぽくなりました(^ ^;)

で、写真は都内散策中に撮影。アジサイ。ジメジメとした梅雨のムードに、そよ風を注ぐようなお姿です。今週が見治めかな?ではでは、みなさん素敵な一週間をお過ごしください!

 

ファイザーよりアボットのがスッキリしている!

  ファイザー日本法人の積極的なPRによって、長期収載品と、後発品を同時に取り扱う「エスタブリッシュ事業」は国内で十分認知されるようになりました。もちろん、明治製菓、田辺三菱など、国内企業も、ファイザーより先んじて事業を開始していました。しかし、事業モデルの国内認知度を高めたのはやはりファイザーでしょう。しかし、果たして、それがよかったのかどうか。だってこの事業の伝道師、松森浩士さん(同社エスタブリッシュ医薬品事業部門長) の話を何度、聞いても、ストンと落ちない。自分が保有する長期収載品は、特許が切れても守り抜く。一方で、他社の長期収載品は、後発品で追い打ちをかけるという極めて、企業本位の事業にしか思えない。理念、哲学に説得力がない。声高に世に訴えるほど、崇高なものではない。で、最近、アボット社が、EPD事業部というのを立ち上げました。EPDっていうのは、何のことはない。エスタブリッシュド・プロダクツ部門の略。しかし、ファイザーとは基本方針が微妙に違う。どこが違うかって言うと、長期収載品しか扱わない。後発品は扱わないんです。この時期、長期収載品だけでビジネスするのは、風当たりも強いかもしれません。が、少なくとも、ファイザーより、潔いし、理念、哲学もわかりやすいものになりそうです。

で、写真は新宿サザンタワー20階から。ミニチュアライズモードで撮影。どうです?模型みたいでしょ?では、みなさま。素敵な一週間をお過ごしください(^ ^)

 

薬価研新委員長にカモさん!!

先週7日、日本製薬団体連合会の保険薬価研究委員会の委員長に、塩野義製薬の加茂谷佳明常務取締役が就任しました。愛称は「カモさん」。業界内外の人望も厚い御仁です。長期収載医薬品、医療経済学評価(HTA)、新薬創出加算、消費税と、薬価制度を巡る課題が山積する中での船出。どんな研究会運営をするか?その手腕が注目されます。近く開かれる記者会見が楽しみです!!

で、写真は近くのカフェで撮影。ドドネアというそうです。飾り気のない。ナチュラルビューティーがイケてます。葉っぱは1年中、緑色で きれい。もう少しすると、赤い実を付け、葉っぱの緑が濃くなる。秋、冬は葉っぱが少し赤みを帯 びるそうです。それでは、みなさん、素敵な一週間をお過ごしください!!

 

卸決算、まだまだ試練

  大手医薬品卸の12年3月期決算は、増収増益でしたが、大喜びするような数値ではないです。だって、これまでがものすごく悪いんですもの。営業利益率だって、1%を割っている。こんな産業、ほかにないでしょう。「それが日本の医薬品卸の姿なんじゃ!文句あっか?」といわれれば、それまでですが、見栄えは悪いですよ。おそらく、製薬業界のことを知らない一般の人からすれば「なんじゃこりゃ」って、みんな、なりますよ。最低でも1%超ないといかんでしょう。価格交渉は始まったばかり。がんばれ医薬品卸!!

で、写真は、とあるホリデーナイト、恵比寿で撮影。向こうに見える急な坂道が、さまざまなネオンでライトアップされてきれい。と思って撮ったのですが・・・。ブレブレ。失礼しました!!みなさま、よい一週間を!!

 

前途多難、医薬品の費用対効果

 医薬品や医療技術の経済学的評価(費用対効果=HTA)を巡る議論が先週23日、中央社会保険医療協議会で、いよいよスタートしました。ところが、その内容たるや、のっけから惨憺でした。「厚労省は、なんで急ぐのか?」「秋までに結論を出す必要なんかない」から始まって「そもそもなんで、こういう議論が必要なのか?」という根本論まで飛び出す始末。大丈夫でしょうか?製薬業界では、日薬連の内藤晴夫会長を筆頭に、反対意見が根強い。理由は、さまざまですが、まずは学問として確立していない。薬価算定にどう活かすのかルールが未整備である。評価に時間がかかりイノベーションを阻害する。などがおもなものです。どうやらこの議論、前途多難が予測されます。

で、写真は上野不忍池。とあるホリデーPM4:00。夕陽が水面に浮かぶボートを後ろから照らして、きれいなシルエットを作っています。では、みなさま、よい一週間をお過ごしください!!

 

内藤日薬連・新会長がHTAを批判

  日本製薬団体連合会の新会長にエーザイの内藤晴夫社長が就任、記者会見で、現在、厚労省が導入を検討している医薬品の経済学的評価(HTA)に反対姿勢を示しました。HTAを導入している英国では、評価に時間がかかるので医薬品の保険適用が遅れがちにあることを強調、「(HTAは)イノベーションの阻害や地遅延をもたらす」と批判しました。確かに、そういう面はあるかもしれません。ただ、どうなんでしょう?日本の医療保険財政は窮迫しています。どっかで、割り切って、医薬品の保険給付にもメスを入れないと、この先立ち行かなくなる。まずは、いまの制度で、過剰給付や、無駄が生じていないか、徹底的に検証する必要があるでしょう。HTAは、検証作業を促進させる、ひとつの「素材」として意味がある。己(オノレ)は、そう考えています。かりに反対するにしても、何かしらの代案がいるでしょう。とにかく、議論は始まったばかりです。内藤新体制の論陣に注目します。

で、写真はJR神田駅近くのガード下で撮影。いまや懐かしきチンドン屋さんです!!ところが、侮るなかれ!左はじのサックス奏者、なかなかの腕前。夜はどっかのバーで、ブルースやジャズを演奏しているのかもしれません。聴いてみたい。というわけで、みなさま!今週も健やかにお過ごしあれ!!

 

遠くに行くならみんなで行け!

 「速く行くなら、ひとりで行け。遠くに行くならみんなで行け」。武田薬品の研究開発責任者、山田忠孝氏が11日の記者会見で、発した言葉です。アフリカのことわざだそうです。武田薬品の研究開発行動の基本原則は、本体、子会社(武田カリフォルニア、ミレニアム、ナイコメッド)、そして他社からの導入品の連携にある。それを強調した言葉です。パイプラインは充実しています。後はどれだけ成功させて、世の中に送り込むかです。

んっ!?お前のように、組織の枠から飛び出したジャーナリストが「みんなで行け」の精神がわかるのかって?!
わかりますよ。よーく、わかりますとも。そもそも、みんなで当てもなく、ぶらぶら歩いているだけじゃ、ただの散歩でしょ。武田のパイプラインと同様、選りすぐりの人と、一緒に行ってこそ、何かが生まれるんですよ。己(オノレ)には、医薬経済のみなさん、愛すべき近親者、友人。そして、平成の侍、半田良太くん。常日頃、お世話になっている政府、行政、業界の方々。執筆舞台をいただいている編集部のみなさん。そういう力強い同行者が沢山、います。大事に進んでまいりますよ!!ダハッ(笑)
で、写真は11、12日にビッグサイトで開かれたデザインフェスタで。もっともパンチ力があったのは、廃材だけで、さまざまな造型品を生み出すJUNK LAWの作品http://www.junklaw.jp/index.html。素敵なLADY。この道、20年だって!!ここまでやってくれたら、廃材も本望でしょう。では、みなさま、よい1週間を!

 

 

電子MOOK「値決めの掟」発刊!!

  みなさん!!ゴールデンウィーク明けの初仕事。いかがですか?「充電満タン・ハリキリモード」、「心はバカンス・朦朧モード」といろいろいらっしゃることでしょう。今週から各社の11年3月期決算発表がピークを迎えます!!年に一度の通信簿、どんな枝ぶりになるでしょうか?しっかり見極めたいです。で、4月27日に医薬経済社から電子MOOK「値決めの掟」を刊行しました!!ワンコイン500円(税込525円)なんで、読んでみて、感想、ご批判ください!!⇒http://shop.risfax.co.jp/products/detail.php?product_id=177

で、写真は上野・不忍池で撮影。年配の方が餌を載せて手を出すと、スズメが食べに来るんです!スズメは野生で、ほとんど人に馴れないと言われます。しかし、平気で手の上にとまっています。凄い!!スズメが小さくて観えないから、「なんかちょうだい」って言ってるみたいになってしまいました。ダハハ(笑)拡大してみてください!!悪しからず(笑)

 

価格交渉序盤戦に、接待規制強化

 みなさま、お元気ですか?己(オノレ)は相変わらず、めまぐるしい毎日を過ごしております。さて、激動の12年度のスタートを切る4月も、もう後半に突入。とはいえ、医療用医薬品の価格交渉は、まだ序盤戦が始まったばかりです。それからMRの接待規制強化、メーカーの研究開発費提供先の透明化と、何かと節目の時ですが、良い方向に転換するきっかけになればいいと思います。薬価改定の谷間年だから、己は、しばし制度政策を離れて、より現場に近い取材テーマを追っていこうと考えております。情報がありましたら、どしどし、お寄せください。

で、写真は代々木公園で。ふと足元を見たら、アスファルトの路面に白いペンキで、書いたかわいいイラストがありました。言ってみれば「落書き」。消されてしまうには、おしい。いい味出してます。この後、公園の奥でやっていた大好きなイベント、アースデイ東京2012に足を運びました。内田ボブという初老のミュージシャンが、いい感じでノリノリのロックをやっていて、久々にすかっと愉快な気分になりました!!では、みなさま、よい一週間を!

 
 
 
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