製薬企業のMR(医薬情報担当者)はそろそろ別のキャリアプランも準備せよ!!!

みなさん、お元気ですかあ?

 さて日本の製薬企業MR(医薬情報担当者)が本格的な減少期に突入しました。公益財団法人MR認定センターの調査によると17年3月末時点の国内総数は6万3185人で前年同期より950人減っています。14年3月末の6万5752人をピークに3年連続、毎年数百人単位で減少。今後もこの傾向は続き、「いずれ5万人台になる」(業界団体幹部)と予測されています。

各社が医療機関に大量のMRを送り込んで売上げを競い合った高血圧、高脂血症、糖尿病治療薬は、すでに特許が切れ、後発医薬品がシェアを拡大しています。一方、新薬を出したくても、研究開発、承認審査のハードルが上がり、中々出せない。さらに、今、国民が登場を期待している新薬は、画期的な効果を発揮する抗がん剤や希少疾患治療薬で、専門性が高く、長期間、手ごろに使い続けてもらえるような製品ではないです。製薬企業も大量のMRをこのまま抱え込んでられないのが現状です。「MRはもっとがんばれ」とか、「新しいことやれ」とかいう論調がありますが、MRが自分の居場所を確保するために無理やり何か新しいことをしたところで、社会に定着することはないでしょう。

MRも新しいキャリアプランを考えるべき時代が来ています。MR以外の部署、職種に移って会社に貢献するとか、今務めている会社から離れ、同業他社や医薬品販売業務受託機関(CSO)を渡り歩く「MRのプロ」になるとか。。。もう「私はこの企業で一生MRでいたい」と言っても会社は承諾してくれないかもしれません。

写真は近所の空き地で撮影。熱帯の植物園のような。。。それではみなさん。素敵な一週間をお過ごしください!!

 

【お知らせ】

 みなさん、お元気ですか?さて本日9月11日月曜日に更新予定の本ブログなんですが、所要により明日9月12日火曜日中に更新を延期させていただきます。

 何卒、よろしくお願いいたします。

 

 

 

富士フイルムHD、古森CEOが「医薬品・再生医療は先行投資の回収が課題」と明言

みなさん、お元気ですか?今週はシトシト雨でのスタートとなりました。

  さて先週、富士フイルムホールディング(HD)が新しい中期経営計画「VISION2019」(17~19年度まで)を発表しました。周知のとおり同社は売上高2兆円を超える大企業です。2000年代初頭、IT化の進展で、写真フィルム事業が壊滅的な低迷期を迎えました。しかし、その穴を埋めるべく積極的に多角化に乗り出し、成功を治めています。ただ、ヘルスケア(医薬、健康領域)事業は、計画通りにはいっていません。とくに医薬品・再生医療の収益貢献度は、まだまだ低い。非開示とのことですが売上高は数100億円程度ではないでしょうか?古森重隆代表取締役会長・CEOは8月30日の記者会見で「先行投資と収益のギャップが大きく、足を引っ張っている。そのギャップを埋めるのが課題」と話しました。

富士フイルムHDは2008年に富山化学を買収、その後、再生医療にも積極的に投資し、「おお!医薬品、医療製品事業にまで、本気で進出する気だ」と、注目を集めました。14年、富山化学が開発した抗ウイルス薬アビガンが西アフリカを中心に大流行したエボラ出血熱に効果を発揮することがわかり、各国政府がこぞって購入。「富士フイルムの先見の明はすごい!!」と脚光を浴びました。(かくいう私もその一人です(^_^;)⇒コチラをどうぞ

 国内製薬企業の経営陣の中からは「“選択と集中”はもう古い。何にでもチャレンジする富士フイルムを見習いたい」との声も出ていました。しかし、いまやエボラ出血熱の流行も沈静化、再生医療も医薬品を開発する際の素材としてビジネスに載っているものの、ダイレクトな医療製品化にはまだ時間がかかる。さらに現在開発中の抗がん剤「FF-10832」、アルツハイマー型認知症治療薬「T-817MA」も中計最終年度(19年度)までに発売できるかどうか微妙です。かりに発売できても、日が浅く貢献度が一気に上がることにはならないでしょう。よって最終年度の医薬品・再生医療事業の売上高は「1000億円に届くか届かないか」(同社幹部)との見通しです。

しかし、富士フイルムの場合、「伸び悩んでいる」というのは誤った見方です。むしろ初めに脚光を浴び過ぎた。すぐにでも収益を生むと過剰に期待し過ぎた。そう見るべきです。ドラスティックな新手法が出てこない限り、本来、医薬品、再生医療の製品化は、時間と金がかかるもの。時間も金もかけないで、一足飛びに新薬、そして収益を期待する方がおかしいということです。今回の富士フイルムの中計でそんなことを考えました。富士フイルムの医薬、再生医療への取り組みを地道にウォッチしていきます。

 写真は古森重隆代表取締役会長兼CEO。なんだか先週から急に気温が下がり、秋の気配を感じさせます。みなさん、お体に気を付けて、素敵な一週間をお過ごしください。

 

 

 

厚労省が薬価と費用対効果で「一般紙、専門紙混合」の勉強会を開催!!!

 みなさん!お元気ですか?さあ、今週は8月から9月に切り替わる時期です。夏も終盤に入りますね!暑さを乗り越え、夏を満喫しましょう!

 さて先週8月25日に、医療保険を担当する厚生労働省の保険局医療課の主催で、薬価基準制度と費用対効果評価に関する記者勉強会が開かれました。薬価基準というのは、医療保険から支払う医薬品の価格を決める仕組みです。費用対効果評価というのは、個別の医療技術や医薬品の価格が、効果に見合っているかどうかを評価する仕組みです。薬価基準は概ね2年に一度、見直しており、18年3月までに見直し内容が決まります。費用対効果評価は、今、お試し実施中で、18年3月に部分的に本格実施する予定です。

記者勉強会は一般紙、専門紙混合で開かれました。後ろの席も含めて50人くらい参加していたでしょうか?質問も制度設計から、今後の方法性など多岐にわたり、中々、盛り上がりました!!!薬価制度よりも費用対効果評価に関する質問が圧倒的に多かったです。費用対効果評価は、海外では導入しているところもあるのですが、その手法は様々。日本では2012年から議論しているのですが、中々、進まないのが現状です。今回の勉強会も、費用対効果評価について「メディアの皆さんの理解、協力が必要」(保険局幹部)との趣旨で開かれたのです。

今回の勉強会。それぞれ依って立つ媒体の特徴が記者の質問に出ていて、すごく面白かったです。昔は、記者クラブの力が強くて、一般紙、専門紙混合の勉強会なんて絶対、開かれませんでした。こういうのはいいですね。保険局医療課に感謝します。また、機会があれば、是非参加させていただきたいです。

 写真は勉強会風景。普段は審議会などで使う部屋です。テーブルにマイクが付いていて、一瞬ですが審議会委員の先生気分を味わいました(笑)それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください!

 

 

 

患者が知らない「カルテ開示・閲覧」は未だにあるのか?製薬団体と日本医師会は自主点検すべきだ!!

みなさん、お元気ですか?お盆も明けて、今週から本格的に業務再開という方も多いのではないでしょうか?

 さて大手調剤薬局チェーン、クオールとアイセイで明るみに出た調剤報酬不正請求問題の余波が続いています。1つの薬局で、特定の医療機関からの処方箋を集中して受けている場合は、調剤報酬を減額するというルールがあります。それを避けるために同一グループの別の薬局で受けたことにして分散請求し、減額を免れようとしたのです。競合する大手2社で、ほぼ同じ形の不正があったわけですから、チェーン薬局の世界では常態化していた可能性がありますね。日本薬剤師会と日本保険薬局協会が、それぞれ会員各社に自主点検を要請、9月上旬にその結果をまとめる方針を示しています。ただ、飽くまで「自主点検」ですから。。。これ以上の表面化は難しいかもしれません。

 しかし、調剤薬局で何か問題があると、日本薬剤師会、日本保険薬局協会が毎回、「お騒がせしてすみません」と、頭を下げるのは、どうなんでしょうか?会員各社が、個別に経済活動に勤しみ、そのうえでの不正なのですから、必ずしも「団体責任」が問われるものではないと思うのですが。。。江戸時代の五人組(1組員の罪を全員が背負う)じゃあるまいし。。なんか変な気がします。

 製薬業界では最近、バイエル薬品のMRが診療所のカルテを患者の了解を得ずに閲覧していたことが問題になっていますが、私が知る限り現時点で、業界団体は謝罪していません。

 それから今回のカルテ閲覧は「患者の了解」は得ていないけど、「診療所の了解」を得ているという点が、実は大きな問題なのです。

大きく流れを整理すると①バイエルがアンケートを依頼⇒②診療所が了解⇒③診療所が自分で記載するのが面倒臭いからバイエルに丸投げ⇒④バイエルMRがカルテを閲覧して転記―となる。しかし、問題として指摘されているのが①と④ばかり。②と③は、ほとんど焦点が当たらない。要するにアンケートを引き受け、カルテ閲覧を託した診療所の責任がほとんど追及されていないのです。なぜか?診療所に罪の意識が低いのと、当事者が表に出てこないからです。これじゃあ、すっとぼけたもの勝ちになってしまいます。もちろん、日本医師会が「お騒がせしてすみません」と謝罪することもありません。

 製薬企業が簡単なアンケートを医療機関にお願いし、医療機関がカルテからの転記を製薬企業に丸投げする――。個人情報保護法の全面施行(05年)以前は、珍しいことではなかったと聞きます。いまも、まだあるかも知れません。実際、バイエルであったわけですから。患者からすると、実に、いやな感じですよね。日本製薬工業協会はメーカー、日本医師会は診療所の自主点検を是非とも実施していただきたい!!!日本薬剤師会と日本保険薬局協会を見習ってくだあーい!!!!

 写真は都内を彷徨中に遭遇した町内会(?)の夏祭り。手持ちの花火でみんないい感じに盛り上がっていました!!それではみなさん!素敵な一週間をお過ごしください。

 

 

 

【お知らせ】

 8月7日(月)、14日(月)は更新をお休みいたします。次回の更新は21日(月)となります。よろしくお願いいたします。素敵な夏をお過ごしください。

 

高血圧薬、糖尿病薬も1対1の「ガチンコ勝負」で、どっちが効くのか?はっきりさせるべき!!非小細胞肺がん治療薬アレセンサとザーコリでは、それができた!!

  みなさん、お元気ですか?先週末は久方ぶりの雨降り。それでも各地のお祭り、花火大会は例年以上の盛況ぶりだったようです。

さて、日本で約10万人の患者がいるとされる非小細胞がんで、製薬企業各社の熾烈な新薬開発競争が続いております。今年に入って中外製薬のアレセンサが、同種同効品のファイザーのザーコリとの比較試験結果を公表。病勢進行、死亡リスクを53%低下させ、脳転移率も約4分の1に抑えることを示しました。それ以来、アレセンサが臨床現場でも圧倒的な支持を得ています。

競合品との1対1の比較試験で、これだけ差が出るのは極めて稀。というか、ライバル同士お互いに協力するのを嫌がって、そもそも1対1の比較試験はなかなかできないのが現状です。高血圧治療薬とか、糖尿病治療薬などは同種同効品がいくつもありますが、ほとんど偽薬(薬に似せて作った無害の物質=プラセボ)との比較試験で、2つの医薬品の良し悪しを比較判断する場合は、偽薬との差を見比べる程度です。ガチンコ勝負を避けて、お茶を濁しているのです。抗がん剤アレセンサ、ザーコリは、直接比較試験が実施できたこと自体、素晴らしい。高血圧や、糖尿病、高脂血症など、生活習慣病治療薬でも、メーカーが違う同種同効品は是非、やって、どっちがいいか、はっきりさせて欲しいです。

アレセンサ、ザーコリはともに、ALKというリン酸化酵素が混じった遺伝子(ALK融合遺伝子)を持つ患者を対象とする抗がん剤です。一般的に抗がん剤は投与しても、ほとんど効かない場合があるのですが、アレセンサ、ザーコリをALK融合遺伝子を持つ患者に絞って投与すると、9割近く効きます。

非小細胞患者のうちALK融合遺伝子を持つ患者は3~5%ですから、国内では、せいぜい4万人。それでも延命率が伸びれば患者さんに継続投与してもらえるので、企業も採算が取れます。この領域では武田薬品も試験を進めており、近く3製品が競合することになります。各社の開発競争が活発化するということは、新薬を待つ患者にとって良いことです。どんどんしのぎを削って欲しいです。

  写真は週末に訪れた食堂で撮影。生まれて初めて飲んだトマトの味噌汁。見た目、彩りも美しい。あったかくておいしかったです。それでは皆様、素敵な一週間をお過ごしください。

 

武田コンシューマーヘルスケアが「純日本産の漢方製剤」にチャレンジ、原料の国内栽培に着手

    みなさんお元気ですか?暑い日が続きます。今年は梅雨を超えて一足飛びに夏に突入って感じですね。

さて医療費に占める薬剤費を抑えようとする政府の施策は「薬価の抑制」に飽き足らず、「処方、投薬の抑制」にどんどん踏み込んできています。不適正な価格や使用は、是正して当然なのですが、それで製薬企業がいじけちゃうのは困りものです。例えば80年代までは、多くの国内メーカーが製造販売していた抗生物質。薬価が下がって儲からないので、数社を除いて、やめちゃいました。原料はほとんど中国産で日本のメーカーは作れません。生産設備も、技術も捨てちゃったんです。

 様々な電気用品に使うレアアースはほとんどが中国産で、一時、政治利用され、めちゃくちゃ輸入価格が高騰したことがありました。打開策として、各国がこぞって代替原料に変更する動きを見せ、ようやく価格は正常化したようですが、ことほど左様に、原料輸入を一国に頼るのはまずいわけです。

 今年4月からスタートした武田コンシューマーヘルスケア(武田グループの一般用薬子会社)は漢方製剤主要原料の国産化を進めています。「信州大黄」と「甘草」を国内で安定的に栽培し、自社の漢方製剤に使用しようという計画です。とくに「甘草」は漢方製剤の7割に使われている汎用原料です。しかし、現在はすべて中国からの輸入に依存しており、価格や量の変動リスクを抱えています。そこで国産化を進め、「純国産」を付加価値に販売しようというわけです。鹿島建設や、三菱樹脂も同様の計画を進めていますが、杉本雅史社長は「間もなく商業生産できる。おそらく当社がもっとも早く漕ぎ着けるだろう」と話しています。漢方と言えば、イコール中国、本家本元は紛れもなく中国なんですが、「純日本国産の漢方製剤」というキャッチフレーズのテレビCMが流れる日も近いかもしれませんね。抗生物質も、主要なものは、純国産をいつでも国内で生産できる体制を維持しておく必要があるのではないでしょうか?

 写真は武田CHCの杉本社長。それでは皆様、夏、真っ盛り!!!楽しく乗り越えましょう!素敵な一週間をお過ごしください。

 

 

 

 

厚労省「豊作」の83年入省組が勢揃い!!蒲原事務次官体制がスタート

みなさん、お元気ですか?九州北部を豪雨が襲いましたが、関東は連日のカンカン照り。梅雨らしさがありません。これも地球温暖化がもたらす、異常気象ではないだろうか?と考えてしまう今日この頃です。

 さて11日発令の厚労省人事が明らかになりました。事務次官が二川一男氏から蒲原基道氏(老健局長)に交代、優秀な人材が多いといわれる83年入省組が、それぞれ、いい感じのポストに就きました。

 保険局長に鈴木俊彦氏(年金局長)、医政局長に武田俊彦氏(医薬・生活衛生局長)、年金局長に木下賢志氏(内閣官房社会保障改革担当室長)という具合です。この年次には、ほかに官房長に樽見英樹氏がいます。樽見氏といえば10年以上前、同氏が新人採用を担当されているときに「面接で最も重視している点はなんですか?」とお聞きしたことがあります。その際、「説明能力です」と回答されました。私が、さらに「説明能力というのは?」とお聞きすると「自分の思いや、実現したいと考えていることを他者にわかりやすく論理的に自分自身の言葉で、説得力を持って伝える能力です」とお答えいただいたのを思い出します。「なるほどお~」と思ったものです。説明能力がない役人なんて、いやですものね。「プレゼンテーション」ではなく、敢えて「説明能力」とした点が、結構大事だったりする気がします。

 83年入省組のみなさんは、それぞれ誠実で、キャラが立っています。まさにこの年次は「豊作」です。蒲原新事務次官が、新体制を、いかに切り盛りして、善政を敷くか。注目していきます。

 写真は先週、とある企業の方にご案内いただいた老舗の焼き鳥屋さん。焼き鳥、空前絶後のおいしさでした。そして何より、カウンターしかない風情が何とも言えない。写真は四代目が煮込みを仕込んでいる様子。また、是非、行きたいです。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください。

 

 

 

国民の声に耳を傾けない「傲慢な政策運営」はもう終わり。都議選で自民が歴史的大敗。

みなさんお元気ですか?

いやあ~。東京都議選での自民党が大敗。安倍政権に大きなダメージを与えました。いわゆる安倍一強という状況で、自民党はわが世の春を謳歌していたわけですが、共謀罪の強行採決や、数々の閣僚の傲慢発言など、明らかにやり過ぎでした。その結果が今回の都議選での大敗。自民党は議席数を57から23に大きく減らしました。党幹部は「30議席を割るとは思わなかった」とぼやいているそうですが、能天気というほかない。都民そして国民の危機感はそれほど大きかったのです。驕れるもの久しからずといいますが、一度吹いた逆風はそう簡単にやみません。安倍政権は今後、内閣改造で体制を立て直そうとするでしょうが、小泉進次郎議員を閣僚に入れたくらいでは駄目でしょう。

 しかし、やはり人は圧倒的な権力を持ってしまうと、他の人の声が聞こえなくなってしまうんでしょうか?高いビルディングの屋上から、路上を歩く人々を見下ろせば、米粒のように小さくしか見えません。でも、実は、それぞれがそれぞれの人生を背負って精一杯生きている。ずっと屋上にいると、思いをはせる感性さえ失ってしまうんだろうか?そんなことを考えた今回の東京都議選でした。

 写真は近所で咲いていた今絶好調のあじさいさん。それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください。

 
 
 
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