国民の休日、移動で混乱!「海の日」「スポーツの日」「山の日」って何?

 

 みなさん、お元気ですか?全国的に梅雨も明け、都内は素晴らしい天気が続きます。

 さてオリンピック、パラリンピック開催に伴い21年は国民の休日がいくつも移動します。

 「海の日」が7月19日から22日に移動、「スポーツの日」が10月11日から7月23日に移動、「山の日」が8月11日から8日に移動ですが、当日が日曜なので、9日が振替休日になります。

 いやいやあ~、なんてややこしい!

 昨日19日は地方の保健所などで休日と勘違いして業務を停止するなど、全国的に混乱があったようです。

 で。。。。かくゆう私もやらかしてしまいました(苦笑)。恥ずかしながら昨日、休日と勘違い。もう何か月も前から休日であるとの前提でスケジュールを組んでおり、各方面に色々、ご迷惑をかけております。大変、申し訳ありません。4月スタートの年間手帳には、しっかり赤文字(休日)印刷になるんですけどお。もう手帳屋さんったら困りますよお!!!

 ところで「海の日」「スポーツの日」「山の日」って何?

 国民の休日も名称が変遷し、何がなんだかわからなくなってしまいました。ちょっと調べてみます(笑)

 ということで、たわいのない話に終始しましたが、今回はこの辺で。

 写真は近くのカフェで。それでは皆様、素敵な一週間をお過ごしください!

 

「小児がん新薬」にかける大原薬品の挑戦!!第1号製品が承認獲得!

 みなさんお元気ですか?外出や直接面談が厳しく制限される中、外はいい天気!今年の夏は、あまり出歩けない。。。ある意味、「罪な夏」になりそうです。

 さて大手製薬企業ビジネス同様、売上高500億円未満の製薬企業ビジネスもまた曲がり角を迎えております。

 中でも新薬の特許が切れた後で出てくる後発医薬品ビジネスは、国の使用促進策もひとまず終了。さらに、これから特許が切れる新薬は、バイオ医薬品など技術水準が高く、基礎体力をしっかり身に着けた企業でないと後発品を出したくても出せない。「特許が切れた新薬はガンガン後発品を出してどんどん売りさばく」という従来型のモデルは通用しなくなりつつあります。

 そんな中、大原薬品工業が6月末に小児がんの治療薬ユニツキシン(新薬)の承認を取得、近く販売を開始します。大原薬品の売り上げは後発品が多かったのですが、10年位前から小児がん領域を中心とする新薬開発に着手。今回、晴れて成功しました。適応は「大量化学療法後の神経芽腫」。詳細な説明を省きますが「神経芽腫」は、小児がんの中で、白血病、脳腫瘍に続いて多いがんです。

 

 子供(小児)は私たちの未来を切り開く、社会の宝です。みんな明るく元気に育ってほしい。そんな子供(小児)さんが、がんにかかるのは大変、痛ましいことですが、中高年に比べると患者が少ないため、大手製薬企業は新薬開発に中々、踏み出しません。大原薬品はそこに着目し、新薬を臨床現場に投入したのです。製薬企業の心ある新薬開発チャレンジとして注目しています。是非とも臨床現場でしっかり育てて欲しいです。

 もう言うまでもないことですが、500億円未満の製薬企業も新たな挑戦、新たな一歩が求められています。新型コロナ禍で、社会全体が大きな転換期を迎えました。

「変らずに生きてゆくために、自ら変らねばならない」。

 昔のイタリア映画「山猫」の主人公の言葉です。いまほどフィットする状況もないでしょう。

 写真は日常の1コマ!自粛生活を機に、できればヘルシー生活にシフトしたいと思います(飽くまで願望!(笑))それでは皆様、素敵な一週間をお過ごしください!

 

 

 

 

大手医薬品卸の入札談合を機に、保険薬価の決め方を本気で見直す必要がある!

  みなさん、お元気ですか?じめっとグズついた空気。今週も曇天でスタートしました。

 さて先週6月30日。医療用医薬品の入札を巡る談合事件で、日本を代表する大手医薬品卸、アルフレッサ、スズケン、東邦薬品に有罪判決が下りました。もう1つの大手メディセオは当局に最も早く事前に談合を認めたため、起訴を免れましたが、実質的には4社の談合が明るみに出ました。

 このブログで何度も取り上げましたが、医療保険で使われる医療用医薬品の保険支払い価格(保険薬価)は、医療機関への卸の納入価格を基に決められています。その納入価格を卸が談合で決めているとしたら、私たちが保険料、税金、自己負担で支えている医療保険財源が、不当に使われていることになります。

 厚労省は7月2日に「医療用医薬品の流通の適正化に関する懇談会」を開催。医薬品卸の委員がその場で、コンプライアンスを徹底する意思を表明し、二度と談合が起こらないようにすると誓いました。しかし、実は、この懇談会。2004年の初回開催以来、すでに31回。17年も議論を続けています。それでもまだ「昭和の悪しき慣習」ともいえる談合が残っている。しかも日本を代表する大手4社が手を染めていたのです。

 勿論、医薬品卸4社は悪いのですが、こうした談合が起こる背景には、医療機関の入札方式、医薬品メーカーと卸の取引形態も影響しており、ある種の構造問題です。

 医療保険で支払う医薬品の価格(保険薬価)を、卸の納入価で決める現在の方式は、もはや限界に来ているのではないでしょうか。今回の入札談合事件を機に、値決めのルールを根本から問い直すべきではないでしょうか。

 写真は三越前で。二階建ての赤い観光バスが入っていると、エキゾチックな感じがしますね。それではみなさま、素敵な1週間をお過ごしください!

 

【テレビ出演のお知らせ】

◆先週6月30日夜にBS11の「報道ライブ インサイドOUT」に出演しました。

その映像が7月13日まで無料配信されております。

反省点多々あり。未熟さを露呈していますが、御笑観いただけますと、うれしく存じます。

BS11オンデマンド|報道ライブ インサイドOUT|「コロナ治療薬に高まる期待 開発の現状と課題は?」

 

 

 

 

 

若者への新型コロナ対策要請は、もっと低姿勢であるべき!

   みなさん今日は!1日遅れのアップ。失礼いたしました!

 さて新型コロナワクチンの接種が進んでいます。僕も先日、ようやく接種のクーポン券が届きました。ここはひとつしっかり打ってもらおうと思っています。

 若者を中心に「接種したくない」という声も出ているようです。20~30代の方はウイルスに感染しても発症率は低く、重症化しにくい。でも人に感染させる可能性があるので、政府としては接種を推奨しています。現時点で、公表されている限り副反応の発生率も低い。

 それでも「打ちたくない」という声が出てくるのは、それはそれで仕方がないことだと思います。昨年来、若者は何も悪いことはしていないのに「外に出るな」「人と会うな」と上から目線で指摘されてばかり。若者の行動制限、ワクチン接種については、命令口調ではなく、むしろ「協力要請」としてもっと優しく丁寧にアプローチすべきではないでしょうか。そんなことを思う今日この頃です。

 写真は散歩中に撮影。超ぼやけていますが、見えますか?蝶が大きく羽を広げて飛んでいます。それではみなさま素敵な1週間をお過ごしください!!!

 【お知らせ】6月30日(水)午後9時からBS11で放映される「報道ライブ インサイドOUT」に急遽、出演が決まりました。新型コロナの治療薬がテーマです。私はジャーナリストの立場で、製薬企業の取り組み、課題を一般の方にもわかりやすく伝えられるよう発言しようと考えております。お時間がある方は是非ともご覧ください。

 

【お知らせ】今回のブログ更新は明日29 日(火)になります。

 みなさんお元気ですか?毎週月曜更新の薬新カフェ。今回は明日29日(火)にさせていたさきます。遅れて申し訳ございません。よろしくお願いいたします。

 

後発品を調剤したら「ご褒美」が、調剤しないと「お仕置き」に変わる?!

   はい!みなさん、お元気ですか?1日遅れのアップ。失礼ました!

 都内は緊急事態宣言が明け、まん延防止措置に移行。すっきりしない日常が続きます。「あんときは大変だったね」と。。。そんな思い出話ができる日が来ることを願って、新型コロナ様の収まるのを待つ。ワクチン、治療薬が開発されるのを待つ。それしかなさそうです。

 

 さて先週18日、政府の「経済財政運営と基本方針2021」(いわゆる骨太の方針)が公表されました。いつものことながら医薬品産業関連の言及は、それほど多くない。また年末までの議論に幅を持たせるために、ぼやっとした表現でしかないです。それでもあえて私見を言えば、ひっかかるのは後発品を調剤した薬局へのご褒美、「後発医薬品調剤体制加算等の見直し」という文言。

 政府は23年末までに価格の安い後発品の数量シェア(全体の使用量に占める割合)を「全都道府県で80%以上」とすることを目標に掲げています。いま現在、日本全体で80%以上となっていますが、都道府県ごとに見ると濃淡があります。その濃淡を解消して、全都道府県押しなべて80%以上にしようとしているのです。その目標達成に向けた「後発医薬品調剤体制加算等の見直し」です。

 これまでは「後発品を調剤したらご褒美をあげるよ」(加算)というものだったんですが、それを見直すといっているのです。もしかしたら、全く逆の政策が打たれるかもしれません。すなわち「後発品を調剤しなかったら報酬を減らしますよ」(減算)と。よく飴と鞭といいますが、これまでは飴、今度は鞭というわけです。診療報酬、調剤報酬による政策誘導ではよく使われる手法です。今後も動静をしっかり見守りたいと思います。

 写真は都内カフェにて。それでは皆様、素敵な1週間をお過ごしください!

 

【お知らせ】今回のブログ更新は明日22日火になります。

みなさんお元気ですか?毎週月曜更新の薬新カフェ。今回は明日22日(火)にさせていたさきます。遅れて申し訳ございません。よろしくお願いいたします。

 

医薬品卸4社の談合事件に対して、製薬企業は「関係ない」でいいのか?

 みなさん、お元気ですか?本格的な梅雨入りを迎え、しばらくジメジメした日が続きそうです。当然、曇り空なんですが、この時期は暖房も冷房もいらず、窓を開けているといい風が入ってくる。私は、嫌いじゃないです。

 さて医療用医薬品の保険薬価(医療保険での支払い価格)改定。22年4月実施に向けた議論がこれから本格化します。で、意外にも全く問題にならないのが、大手4大医薬品卸の入札談合。今月末には有罪判決が下る見通しですが、薬価と絡めた議論はほとんどなされていない。

 前々回のコラムでも書きましたが、保険薬価は、卸が医療機関に納入した価格(市場実勢価)を基に決めているので、もし卸が談合で納入価を決めているとしたら、保険薬価の信頼性も歪んでいることになります。卸関係者の裁判での発言を聞いていると「長年の慣習」とのことで、たまたま局地的に不正が行われていたということではなさそうです。広く常態化している可能性もうかがわれます。なんでこんなことになっているのか????様々な理由が考えられますが、卸に医薬品を売り渡す製薬企業も真剣に考え、改善策を講ずるべきだと思います。また、もし改善できないのであれば、市場実勢価に基づく薬価改定ルールを根底から問い直さなければならない。しかし、いまのところ日本製薬団体連合会も日本製薬工業協会も静観。まったく動く気配はない。果たしてこれでいいのでしょうか?モヤモヤした気持ちが収まらない今日この頃です。

 写真は散策中に出会った紫陽花。1年に1度、優しく美しい姿を見せてくれます。それではみなさま、素敵な一週間をお過ごしください!

 

 

 

【号外】アルツハイマー型認知症新薬「アデュカヌマブ」がFDAの承認を取得、しかし大事なのはこれからだ!!!

  バイオジェンとエーザイが開発していたアルツハーマー型認知症(AD)治療薬が日本時間8日、米FDAに承認されました。一度は開発中止(19年3月)になりましたが、FDAとの再協議で申請にこぎ着け(20年8月)、今回みごと承認。過去に例がない。快挙です。【経緯は前号参照】

 しかし、この薬を実臨床でどう育てていくか。これからが大事です。開発段階のデータを見た専門家の中には、承認に批判的な意見もあったことを忘れるべきではないでしょう。

 

米バイオジェン研究所・抗体研究風景(バイオジェン提供)

 そもそも脳内の神経細胞の働きはまだまだわからないことだらけ。

 私たちの脳内には年をとるごとにアミロイドβというたんぱく質が溜まっていきます。また、神経細胞も徐々に死んでいきます。何がどう作用してそうなっているか。超ミクロの世界で全容は解明されていません。そんな中でのAD治療薬開発なのです。

 まだ生きている脳内神経細胞の働きを良くして認知機能の低下速度を遅らせるのが、アリセプトでした。ADという疾患そのものに向き合って改善する薬ではなく、ネガティブな症状を可能な限り抑える。いわば対処療法的な薬です。一方、今回承認されたアデユカヌマブは、脳内に蓄積したアミロイドβを除去する作用があります。「アミロイドβの蓄積と、ADの発症、進行には関連性がある」というのが定説なので、アデユカヌマブはADという疾患そのものに向き合って症状を改善する初めての薬(疾患修飾薬)ということになります。ただ、どこまで効果があるのか。。。。まだ断定はできません。

 今回承認されたのですから、FDAはアリセプトと同等以上の進行抑制効果はあると、認めたわけだけれども、臨床現場で広く使われるようになって、それを裏付けることができるか?脳血管に作用するので、勿論、副作用もある。どかどか使えばいいってもんじゃない。慎重に使用すべきでしょう。

 厳しい難関、ハードルを乗り越え新薬を世に出したバイオジェンとエーザイには敬意を表したい。しかし、この薬をどう育てるか。。。これからが「企業品位」の見せ所だと。。筆者はそう考えます。

 

 

 

 

世界初の認知症治療薬”アデュカヌマブ”の「合否判定」、24時間以内にFDAが結果発表!

 みなさん、お元気ですか?緊急事態再延長も1週間が経過し、20日まであと2週間。なんとか落ち着いてほしいものです。

 さて米国で申請中のエーザイとバイオジェンが開発している認知症治療薬アデュカヌマブ。本日7日にFDAが可否を公表する予定です。先進国はどこも高齢化を迎え、アルツハイマー型認知症の患者が増加。クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)が著しく減少し、介助支援も必要なので、社会的コストの面でも課題になっております。

米バイオジェン研究所・抗体研究風景(バイオジェン提供)

 しかし、これまで世に出ている医薬品はエーザイが開発したアリセプトしかないのです。しかもアリセプトの効果は「進行抑制」(認知機能の低下を遅らせる)。「治療」(認知機能を上げるまたは改善する)はできないのです。一方、いま開発を進めているアデュカヌマブはまさに「治療」効果を前提に開発、申請している新薬で、もしFDAが承認したら、世界的に爆発ヒットすること間違いなしです。ピーク時の売上高はアリセプトの3000億円を優に超えると言われています。

 ただ、このアデュカヌマブ。試験段階(15~18年にかけて実施)で紆余曲折がありました。試験のプロトコル(試験の設計図で、通常は試験が終わるまで固定する)を何度も変更、患者のメリットを考え、途中で最高用量を投与する患者数を増やしたりしています。

  FDAの専門家委員会は、18年12月、中間解析段階の試験データを見て「ああ、この感じだとこのまま続けてもいい結果は出ないね。やめた方がいいよ」と提言、それを受けバイオジェン、エーザイも19年3月に試験を中止しました。

 しかし、バイオジェン、エーザイが中止後、試験データをよくよく吟味すると、「まだ希望の光は完全に消えていない!」と確証するに至ったのです。試験は2本走らせていたのですが、1本は失敗、ところが、もう1本はうまく行きそうな傾向が出ていたのです。最高投与量患者の数の違い(途中でプロトコルを変更したから違いが出た)が、2つの試験結果に相違を及ぼしたとされます。メーカー側は、はじめから終わりまで、2本とも最高投与量で試験をやっていたらいい結果が出ていたのではないかと。そう考えるに至ったのです。

 そこでバイオジェンがFDAに掛け合って事情を説明、FDAも「うーん。それならまあ申請してもいいだろう。いま認知症治療薬は全然ないし、みんな困ってるからね。。。」と言うことで、申請を受け付けたのです。しかし、審査に大きな影響を及ぼすFDAの専門家委員会からは「このデータでは承認するわけにはいかない」と批判的な意見が出ています。それでも患者、国民は喜ぶだろうなあと思っていたのですが、米消費者団体は「科学的に効果が証明されていない。財政影響も大きい」と反対しています。

 そんな寒風吹き荒ぶ中でのFDA裁定。果たして、どんな結果となるか。。。。

 米国との時間差は13時間で日本の方が早い。FDAの審査結果は早ければ日本時間8日未明、遅くとも午後には出るのではないでしょうか。

 それではみなさん、素敵な一週間をお過ごしください!

 

 

 

 

 
 
 
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